第5話 やっぱり良い作品だった! 朔と新
兄の朔(さく)と弟の新(あき)。二人が乗っていたバスが交通事故にあい、新は負傷、朔は視力を失います。朔は盲学校に行くことを決意し、その後一度も実家に帰って来なかったのですが、実家にもどってきました。
朔は、新が陸上を辞めたことを知り、梓(彼女)とのことにも悩みます…。そんな朔はブラインドマラソンを始めるといい、新に伴走者をお願いします。
もしも、と何度考えても変わらない今。心の葛藤を朔と新それぞれの視点から語られていきます。伴走者をしている大人達からのアドバイスや新の心を逆なでするような意見。そして、おお、っとうなりたくなったのは、「車夫」(いとうみく/著、小峰書店/発行)の吉瀬に一度伴走してもらうシーンが!とにかくじーんと思いつつ、そても素敵な作品なのでぜひご一読を。
追記
何年か前に、同行援護従事者の研修に行ったことがあります。
座学以外に、アイマスクをしてペアになって研修をするといものでした。歩く、トイレ、階段の昇降、街中を歩く、バスや電車に乗るなど、体験したのです。まず、怖い。なんだかどこにいるのかわらない、段差が恐ろしい、車の音が怖い、手すりはどこか、トイレはどこ、流すレバーは、などなど、心細く怖い。ガイドになれてくると、言葉で説明してくれるので少しはわかるが、この説明をするということも難しいのです。だから、走るなんてすごすぎるのです。本の感想より長くなってしまいますが、そういうところがこの本を読んで、葛藤、難しさを思い出しました。YA世代も大人も、本を通して考えたり、知ることはとてもすばらしいことだと思うのです!ぜひぜひ!
引用・参考文献
朔と新 いとうみく/著 講談社/発行
車夫 1〜3巻 いとうみく/著 小峰書店/発行
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