自分への愛
もしも過去の
子供の自分に今会えたら
どうする?
迷子の自分
お気に入りだったぬいぐるみを片手に
どこにいけばいいか分からずに
ぐずっている
その自分に
なんと声をかける?
いっそ導かずに 攫って
人気のないところで 始末してしまえば
今の自分も消失するのではないだろうか
その細い首に両手を巻き付けて締め上げる時
幼い自分は どんな顔をして
こちらを見上げるのだろうか
きっと、何も分からないような顔だ
なんにも知らない顔
君のためだよ
こんな世界で生きていたって
君は幸せにはなれないんだよ
恨むなら私じゃなくて
この世界を恨んでおくれ
幼い私の力が抜ける時
私の体も透き通っていき
意識もなにも薄れて
私は無になれるのだろうか
何にせよ
私はきっと 私に優しくは出来ないのだ
破滅へと 導こうとするのだ
それは 歪んだ自分への愛だ
世界に愛されなかった自分への
せめてもの 自分からの愛
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