第13話 Gノートの無い授業
世界史の授業の事である。 中国、唐の時代の美術鑑賞であった。 Gノートには立体映像で何かが表示されているらしい。
そう、Gノートは凄いのである。
わたしは窓の外を見ていた。 見ているのは小鳥が舞っている姿だ。
空を飛ぶ小鳥は自由だなと思うのであった。
「皆さん、唐の時代の繁栄が読み取れますね、それでは感想文を提出して下さい」
できるか!!!と心の中で思うが出席カウントを先生に頼みに行くのであった。
次の授業は体育である。 何故か、七瀬と組になり体操の授業が続く。二人のペアを組んでの体操は思いのほかきつく汗だくになるのであった。
「歌葉は運動神経がいいから楽でいいよ」
しかし、体育の内容をGノートに録画して先生に提出なので、やはり、出席カウントだけであった。 授業が終わり汗をタオルで拭き女子更衣室に向かう。 買っておいたスポーツドリンクを飲み干して喉を潤すのであった。 教室に帰ると、皆は少しの休憩でもGノートを開いている。
わたしは折紙の作り方の本を開く。 やはり、紙媒体であった。 図書館の幼児スペースに飾る為である。 授業が退屈なので仕事に時間をさけるのであった。
「その紙の本を見ていて、楽しいの?」
七瀬が不思議そうに質問してくる。 わたしは少し困ったが素直に「暇つぶし」と答えた。
「わたしもバイト始めようかな……」
七瀬がバイトね。
「どんな感じのバイトをしたいの?」
「服やバックを買って貰うバイト」
心の中で、ないないと思うのであった。 多分、働く気がない証拠だな。
「頑張ってな」
「おう」
七瀬はGノート開きオンラインメッセージを始める。 とにかく、鶴くらいは折れるようになりたい。 色紙を取り出して、わたしは試行錯誤するのであった。
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