テラ循環線

 現在、ステーションシティの大都市は、四大シティと呼ばれている、中原シティ、セイレンシティ、フォボスシティ、ルナ・ナイト・シティで、人口は三十万都市に成長しています。


 十万都市として続くのが蓬莱シティ、ルシファーシティ、ガリレオシティです。

 第一本線が資格制限撤廃に伴い、エラムステーションの拡張が計画されて、五万程度のシティとなるはずです。 


 惑星エラムは、何とか近代程度までは引き上げましたが、それで十分でしょう。

 なんせ魔法においては、随一の世界と認識されていますから。


 ここで、惑星蓬莱からの請願を、吟味することになりました。

 惑星蓬莱は、宇宙連絡鉄道の自由往来の資格は、十分にあります。


 蓬莱ステーションにあるシティは、今では十万都市ですが、ここの路線には、制限がかけられているのです。

 蓬莱は第二本線にあります。


 ここは、惑星蓬莱が唯一の文明惑星といっていいほどの未開発地域、軍事上での理由から存在しているわけで、資格制限撤廃には問題があります。


 でも、ユニバースからの報告によると、蓬莱宇宙とテラ宇宙とをつなぐ路線が、可能となっています。

 直接はなかったのですが、かなり古い、ある宇宙を経由することで、可能になるそうです。


 計画によると、蓬莱ステーションから、ステーションBA、仮称百五十番ワームホールを経由、名付けていない宇宙のどこかに、新中心ステーションを作り、仮称百五十一番ワームホールを抜けると、局所銀河群のM33銀河の近くに出るそうです。


 ここにステーションBBをつくり、ソル星系外惑星鉄道の終着、エリスステーションに繋げるテラ循環線計画です。


 この計画を実行するれば、惑星蓬莱は惑星ヴィーンゴールヴとともに、惑星マルスの経済圏に組み込まれます。

 同じ人種ですし、同じように人外の種もいます。


 そういうわけで、テラ循環線が完成すると同時に、蓬莱宇宙鉄道は、資格制限を撤廃することになりました。

 惑星蓬莱は、まだ執政官府がありますので、自由往来は宇賀一族と一部の者だけとなりますが……


 会議は終わりましたが、問題はヴィーナス・ネットワーク審議会の後、必ず開かれる『百合の会議』です。


 十日後となっていますが……逃げだしたいですね……

 十の内の八は、必ず私の吊るし上げ会議となります。

 今回は特に爆弾がありますし……


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