お風呂でいびられて


 会議終了後、『百合の会議』の幹部会が開かれています。


「サリーさん、どうしましょう!」

「知りませんよ、新しい女なんて!」

 一応いつもの事ですが、相手をしてもらえません。


「まぁまぁ、サリーさん、このスケベがすることです」

「なんか行動を起こせば、こうなるのです」


「姉上様、確かにそうですが……行動を起こさねばいいのですよ!」

「お口にチャックして、私たちのお尻でも、撫でていてくれればいいのに!」

 ひどい云われ方……


「そうですわ、ヴィーナス・ネットワーク審議会の方々も、イシュタル様がなまじっか口を開くと、迷惑顔ですよ!」

 アナスタシアさんも、きついきつい……


「大体、物欲しそうにしているからですよ!」

 と、鈴木聡子さんが云えば、

「昔からですよ」と、オルガさんまで……


「困った病気ですから」

 と、ベルタ・ドンさんにまで云われる始末……

 シウテクトリさんも、ゼノビアさんも、イザナミさんも、ぷんぷんなのですよ……


 次回の『百合の会議』を、どう切り抜けましょうか……


 とにかく今日はおしまい、今夜はリリータウンでゆっくりしましょう。

 転移して、「アリスさん」と声をかけると、何とアリスさんまで、「し・ら・な・い!」


 やれやれ……一人でお風呂へ入りますか……

「ふぅ……疲れたわ……」と、のんびり入っています。

 ガラーとドアが開きました。

 皆さん入ってきます。


 アンリエッタさんが、

「さてヴィーナス様、可愛がってもらいましょうか?」

「えっ」


 エカテリーナさんが、

「皆さん、可愛がってもらいましょうね!」

 というと、体中にシャボンを塗りたくられ、いろいろなマシュマロが擦り付けられて……


「綺麗にいたしますよ、違う女の香りは流してしまわなければ」

 なんてジジさんがいいます。

「優しくしてくださいね」

 と、ミレーヌさんが云いますが、私が言いたいわよ!


 口々に、「可愛がってください」と、マシュマロが擦り付けられて……

 お風呂で、さらに疲れてしまいました。


 散々お風呂でいびられて、次の日はこき使われましたよ。

「マスター、ご飯をおごってもらいましょうか!」

 と、ゼノビアさんが云ったのには驚きました。


「私、この後、ニライカナイで会議なのですが……」

「調べたらテラ時間の三時からです!」


「私、焼きそばを食べたい!」

 と、アリスさんが云います。

「私も!いまここで、すぐに!」

 と、なんとマリーさんがいいました。


「分かりました、なんでも作ります、ビールもワインもどうぞ」

「おごりですよね!」

 と、薫さんにまで云われて……

「はいはい、たまっていたチケットを吐き出します」


 おぉ……なんて、声が聞こえました。

 で、大宴会……


 ビクトリアさんとシウテクトリさんに、散々に飲まされて……

 一時間で出来上がっていました。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る