読みました!書き直し部分も含めて。
なるほど、陽子は龍だったんですね。
いろいろ納得できました。
描写も丁寧で泳いでいるシーンがとてもリアルですね。
ただ、どうしても陽子が龍てのは突飛な印象がします。海斗がそれに気づいたのが海斗の見た夢だけが根拠ですもんね。
もう少し陽子が龍であることが判明する過程を細かく書くのと、海斗が人外である陽子を受け入れる部分の描写があれば、より説得力があったかもしれないかなと思いました。
作者からの返信
改めてお読みいただきましてありがとうございます。
お手数おかけして申し訳ないです。
泳ぐ様子は競泳のホームページや動画を見て勉強しました。
陽子が龍だと発覚させるのは確かにワンクッションあった方が良かったですね。
自分の頭の中と読み手の情報のズレは意識しないといけなかったです。
元の話から浮かんだイメージが大きくなりすぎて出力するのに、もどかしい感覚が常にあった今作でした。
ご感想ありがとうございます。もっともっと勉強していきたいです。
編集済
先日は拙作にコメントを頂きありがとうございました。
拝読させて頂きましたので、長くなってしまいますが、コメントを残させて頂きます。
(※11日AM1時、大幅にコメント修正致しました)
テンポ良く、心情を浮遊するように綴る冒頭の語り口に惹かれました。
描写のひとつひとつが心情描写と密につながっていて、
表現や語感としての躍動感や臨場感を非常に大切にされている意識が感じられて、
水面を掻き分けて泳ぐ描写、神社の裏手を見つける描写など、まるで詩のようにみずみずしい感性がほとばしっているような、そんな印象を受けました。
応援コメントの返信の中で書かれていらっしゃいますように、ある素敵なイメージがあって、そこに向かって文章を綴って行かれているような雰囲気も感じられます。
ラストシーンの、陽子がいないことを確かめるために再訪した場所でその存在を確信した、という表現は思わずぐっと来てしまいました。
一方、せっかくの企画ですので、個人的に「こうだったらな」と感じたことについても書かせて頂きます。
拝読させて頂いて、「どういう結末に落ち着くのだろう」と気になったポイントは、
①「なぜヒロインは龍なんだろう?(=なぜヒロインを龍にしたんだろう? なぜ龍でなければならないのだろう?)」、
②「人と龍で種族も寿命も違う2人はお互いのどこに惹かれたんだろう?」、
③「ヒロインとの出会いを経て、主人公の挫折はどう解消されるのだろう?」という3点でした。
ただ、この3点に対するアンサーが、作中であまりクリアに明示されていない、
あるいは「龍」ないし陽子の美少女属性というファンタジーな設定で、やや力業的に押し切っているようにも感じられたところがありました。
①に関しては、そもそもこの作品世界における「龍」とはどういう存在で何が出来るのか、海斗にとっての何なのか、何かのメタファーなのか……といった部分について序盤でもう少し説明頂いていれば、
海斗の命を吸い取って天に昇ろうとしていたという行動目的や、海斗の傷を治す展開、陽子の海斗に対する心理、そして最後に陽子が空へ昇るために海斗が取った行動の意義が、もう少しわかりやすかったように思いました。
②に関して、海斗が陽子に惹かれた理由、陽子が海斗に惹かれた理由が少し気になりました。
例えば、中盤で陽子が海斗に「きみはいつだって自分のあり方を忘れない」と語り掛けますが、
その前段には「龍は既に100回も天に昇ろうとしたけれど失敗してしまって……」ともありましたので、
出会って数日の海斗が夢中で泳いでばかりいるからといってすぐ「尊敬する!」となるのだろうか、と思ってしまいました。
人間の姿の陽子は「長年生きた龍」というイメージに比べると、やさぐれたところや老獪そうなところがあまりないように描かれていたせいもあるような気がします。
一方、海斗が陽子に惹かれた理由も、海斗自身の悩みや挫折とピンズドでリンクするような理由があればなお物語が引き締まったのではないでしょうか。
③に関しては私の読み込み不足でしたら大変申し訳ございませんが、それまで焦燥感や怪我に囚われていた「速く泳ぐこと」を再び楽しいと感じられるようになったことについて、
「龍の陽子」と出会ったからこそ海斗が立ち直れたという必然性が強調されていれば、さらに素敵なストーリーになったのでは……と感じました。
取り留めのないことも含めて長々と失礼いたしました。
後半部分は完全に個人の趣味嗜好ですので、的外れなことや失礼なことを書いてしまっておりましたらどうぞスルーして下さい。
瑞々しい素敵な物語をありがとうございました!
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
とてもありがたいご感想と、ご講評をいただき非常に助かります。
一人称の特性上、主人公の意識と描写がブレないように気を使いましたので、そちらに触れていただいて嬉しいです。
まず本作で目指したものが「胸を張れるような別れ」と「崖から飛び込んだときに水に包まれて、水がぶわーっと上がっていくという映像」でした。
そこまでなんとかこぎつけたい!という気持ちがありました。
陽子の存在を確信したシーンは、陽子が時々戻ってるような形跡を残そうか、などと色々悩んだのですが、ふっ、と湧いたイメージを採用しました。
ぐっときていただいて幸せです。
この物語を短編として描こうとしたのですが、改めて考えると多くの要素があり、中編規模で腰を据えて書く作品だったように思います。
①に関して
最後に立ち昇るシーンが先行し、龍である説得力が欠けていたように思います。
龍の伝説についてあらかじめ触れたりすることも必要だったように感じます。神社のあたりでとか。
②に関して
むしろ、やさぐれや達観、諦観といった、陽子にあってもおかしくない一面について、
確かに描写した方がより共感できる物語になったように思います。
陽子は序盤は海斗に対し「楽しいだけの泳ぎを提供し続けて速く泳ぎたいという夢なんて、ほら忘れちゃうじゃん、わたしもしょうがない」みたいなことを望みながら日々を過ごしたけれど、一向に夢を忘れなくて惹かれていく、という感じとか。
承の第2話が長くなりすぎたので、なんとか短くできないかと考えてましたが、むしろ必要な描写はすべきでした。
③に関して
義務感→楽しい→楽しいだけじゃなく挑みたい
に変遷するように描きたかったですが、ご提案いただいたように陽子が龍であることと有機的に絡むようにした方がより良くなると思います。
陽子と水泳の二択についても、互いに絡み合って大切だということを転の前にしっかりと描写が必要でした。
詳細なご検討とご提案、そして拙作をお読みいただいたこと、本当にありがとうございました!