一気読みありがとうございます! &短編四位
三人は店に入り、橅の木で出来た卓について取り敢えず水を飲みながら料理を待っていた。シューザリエ川から引いた水は純度が高く美味である。
すると外を歩く人影が数人、店の前で立ち止まり、城の方向を指差すのが窓越しに見えた。何事かと思うと、がたんと乱暴に扉が開く。
「殿下っ! 姫様ぁっ!」
叫びながら飛び込んできたのは下男だった。体力だけはある青年だ。息をさほど乱していないのはさすがである。しかし顔は驚愕に白くなっている。
「大変ですって! テハイザへの入国回数が今日だけで五十を超えたらしく! しかも名所旧跡から市内店舗などへ、観光客の任意評価が総数999!」
「なに?」
耳を疑う数字である。前代未聞だ。
「何故そのようなことが……?」
「詳しいことはわからないんですけど、殿下が訪れたらしいからなんですよっ」
その言葉にロスが立ち上がった主人を冷ややかに見上げた。
「滞在時、自分が外に出てた時、殿下はまた何かやらかしました?」
「いや、特になにも」
「お兄様の『なにも』は信用ならないのですものー。でも有難いわねぇ、隣国としても」
呑気な王女の前に、店のおかみが新商品の料理を差し出す。
「まぁなんだか景気のいいお話だねえ。はい、これも熱いうちに食べなさい。ほらそこの若いのも」
卓上で湯気を上げる料理は、どうやら根菜を酒と魚の燻製とともに煮込んだものらしい。木の子と牛蒡からの苦味が効いている。確かに三人前にしては少ない。
「少なめで苦いかもで、作るのに迷ったらしいけどねぇ。お陰様で結構、好評いただけてるみたいよ」
***
こんばんは。本日ですね、『天空の標』、完結まで一気読みしていただいてですね、もう、竹神さん(遠慮がちながらお名前出しちゃいます)ほんとに、ありがとうございます!!
他にもたくさん読んでくださった方がいらして、凄い勢いで応援がつき、999のハートが並んでおります。殿下すごい、長編で前代未聞だ。私の。長編ファンタジー三つしかないけど。
前回ご紹介の短編は自分ながら悩むところもありながらの書き書きでしたが、キャラクター文芸4位につけました。うわあ。ショコラでも五位六位だったのでは。
昨日はコンテスト疲れたかなーと、全くコンテスト関係ないおちゃらけたお料理小説を気晴らしに書いてたのですけれど、1日変わってびっくりです。ありがとうございます。
そんなこんなの驚きでの勢い体験記更新です。本当は、車内と布団の中でヨムヨムするよう頑張ってるので他薦しようとしてたのですが。いくつか長編も最新話に追いついてますし。恋愛系にうわぁ、やだもう、きゃあーと思いながら読んでたり。ミステリー寄りに「え?」ってなりながらだったり。
ただ、他薦は一応それなりにきちんとしなきゃ、と(これでも)心がけ、でも前半の小説も続けてるんだから絶やさない、の自律なのです。
そういう事情でして、すみません、この度は自分のお話だけで。出張準備やら締め切りやらで時間は比較的自由な割に、心が追われてます。
いやはやしかし感謝致しますです。
次回、ちゃんとパソコンで更新できれば他薦を。
追記です。
って書いて更新したらハートが1000! エッセイ以外で? 信じられません。未踏の地。
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