第80話-暖かい家

「ただいまー」


 家に帰ると、いつものように妹達がお出迎えをしてくれる


「おかえりお兄ちゃん。 晩御飯の準備出来てるから、着替えたらみんなで食べよう?」


 美術の授業で帰りが遅くなってしまったので、沙耶ちゃんが晩御飯を作ってくれたようだ


「悪いね、ありがとう」


 俺は自分の部屋に直行し、制服から部屋着に着替え、手洗いうがいを洗面所でした後、妹達の待っているリビングに向かった。


「おっ亮一。 今日は学校が長かったのか? 元気で良いことだな!! がっはっはー!」


 お父さんがテレビを見ながら話しかけてきた。

 俺は今日の事を話しながら食卓の椅子に座る


「あら、そうだったの。 亮一君の絵、後で見せてね」


 お母さんはにこにこしながら優しい口調でお願いをしてきた

 家族に見せる事は考えていなかったが、お母さんになら見せても良いだろう


「はい! これにいちゃんのね!」


 葵ちゃんが今日のご飯を俺にお手渡ししてくれる


「ありがとう葵ちゃん」


 今日のご飯はカレーのようだ。

 スパイシーな香りが食欲をそそる


「さ、沙耶ちゃんが作ってくれた晩御飯。 いただくとしようか!」


 いつものようにお父さんが号令をし、それに俺達も答える


「いただきます!!」


 パクっと一口。

 すごく美味しい


「おお! 美味しいよ沙耶ちゃん!」


「えへへー! 良かったー! おかわりあるからいっぱい食べてね!」

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