「おはよう知幸」

　先に登校して机に座っている知幸に挨拶をする

「おっ亮一！　おはよう！！」

　相変わらず元気そうだ。

　俺はいつも通りに自分の席に座り、教科書などを机の引き出しにしまう

　ある程度準備が終わると、クラスのみんなとおしゃべりをしたり、読書したりする。

　そして今は読書中

「おはよう」

　隣の席から声がする。

　顔を向け誰か確認すると……　やはりリズさんだった

「これを見てくれ！！」

　デデーン！！と効果音がなりそうな大きなモーションで一つの本を見せてくれた。

　こちらもそのテンションに合わせて少しオーバーに振る舞う

「俺の読んでいる本！？」

　アメリカ風のノリってやつ？

「そうだ！　この前日本の本屋さんに始めて入り、ゲットしたんだ！！」

　ふっふっふっと手を腰に当てて自慢げに見せてくるリズさん

　それを見た知幸がなんだなんだと話に入って来た

「何！？　亮一と同じ本……だと！？」

　ノリいいね知幸

「何故そんな物を持っているんだ！？　答えてくれ！！」

　決死の演技である

　そしていい時に学校のチャイムがこのやり取りを止めるように鳴る

「くっ……！！　お、覚えていろ！！」

　皆自分の席に帰っていく

　そんな中リズさんはクスクス笑っていた

「君の周りには面白い人がいるんだね」

　まあ、否定はしないよ。

　実際「知幸」と言う面白い人がいるからね

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