第48話-動物園当日-出発編

「よーしこんなもんかな。」


 張り切っていつもよりおしゃれな格好にした。

 結構お気に入りの洋服なんだよね


 もう一度忘れ物がないか確認する。

 うんうん。大丈夫そうだ。


 リュックサックを背負い、腕時計を着ける。

 部屋を出て、玄関で妹達を待つ。


「おまたせにいちゃん!」


 まず来たのは葵ちゃん。

 薄い水色ワンピースがとっても似合っている

 背中には水色のリュックサック。

 頭には水色の帽子。

 葵ちゃんだけに青い服が似合うってね。


「葵ちゃん似合ってると思うよ! 可愛い」


「本当!? 一生懸命選んだ甲斐があったー!」


 にこにこしていていつも以上に可愛い葵ちゃん。


 少しすると、沙耶ちゃん、まどかちゃんも部屋から降りてきた。


「おまたせー。ごめんね。まどかの着替えちょっと手こずっちゃって」


 そう言う沙耶ちゃんの格好は少しグレーが掛かったブラウスに、白のスカート。そして黒の帽子にグレーのリュックサック。


「沙耶ちゃん大人っぽくていいね! 似合ってる」


「ありがと。お兄ちゃん!」


 そしてまどかちゃんの服装は、黄色のワンピース。体に合った小さな麦わら帽子に、小さな肩掛けバック。


「ひまわりみたいで似合ってるよ! まどかちゃん!」


「お兄に誉められた……!」


 妹達は誉められてとっても嬉しそうだ。


「お兄ちゃんも服似合ってるね! かっこいい!」


 ありがとう沙耶ちゃん。

 同じように葵ちゃん、まどかちゃんからもお誉めの言葉をいただく。


 出発する前に、お父さんお母さんが玄関に来る。


「おーみんなおしゃれしていいな!」


「本当ね。みんな似合っているわよ。自信持ちなさい」


 さて、そろそろ出発のお時間だ。


「お父さんお母さん俺たち行ってくるね」


「ああ。気をつけてな」


「行ってらっしゃい。あなた達、お兄ちゃんの言うこと聞くのよ」


 こくりと頷き、みんなで揃って


「行ってきます!」


 と言い、家を出た。

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