第43話-アルバイトから帰宅

「ただいまー」


 家に帰ると、心の中で謎の安心感が生まれ、とても温かく感じた。


「お帰りー!」


 妹逹がお出迎えしてくれる。

 相変わらず一目散に玄関に駆けつける。


「にいちゃんアルバイトどうだった?」


 葵ちゃんが真っ先に感想を聞いてくる。


「上手く行ったと思うよ。でもなんか疲れたなぁ」


 それを聞いた沙耶ちゃんは良いことを思いついた様だ。


「それなら私が疲れを癒してあげるよ!」


 と、力強く言った。

 それを聞いた葵ちゃん、まどかちゃんも、負けじと声を張る。


「いや、にいちゃんは私が癒すの! マッサージする!」


「お兄、一緒にゲームする?」


 可愛い妹逹からの嬉しいお誘い。

 靴を脱ぎながら考える。

 その内容は、「どうしたら妹三人同時に癒してもらえるか」だ。


 考えた結果……。


 沙耶ちゃんからは他愛のないおしゃべりで癒しを。

 葵ちゃんからは疲れた体に効く、肩揉みマッサージを。

 まどかちゃんからはゲームでリラックスをして貰う事となった。


「にいちゃん気持ちいい?」


 なんとも絶妙な優しいマッサージにうっとりしてしまう。


「それでねお兄ちゃん……」


 家族らしく、なにも飾らない会話で緊張がほぐれる。


「お兄、そこに隠しドアあるから……一緒に入ろう?」


 協力プレイモードでまったりゲーム攻略。


 もうね、最高だよね。


「またアルバイト頑張ろう」そう心から思う亮一であった。

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