第39話-お菓子作り2

 沙耶ちゃんと委員長がお話していると、妹達より遅れてお母さんがリビングに来る。


「あら、こちらは亮一君のお客さん?」


「そうだよお母さん。同級生で、委員長やってる楠瀬真理香さん」


「あら、はじめまして真理香ちゃん。ゆっくりして行ってね」


「ありがとうございます。お邪魔します」


 挨拶が済んだ所で、早速お菓子作りを再開する。


 沙耶ちゃんが来た事により、より楽しく、そして早く料理が出来る。


 そしてクッキーの生地は大分出来て、後は焼くだけだ。


「よーし。後は焦げない様に見ながら焼くだけ!」


「焼くのは結構重要な砦ですね?」と委員長


「まあ確かに、どんなに丁寧に生地を作っても、ここで焦げたら台無しだね」


 と、ここで葵ちゃんがやってくる。


「えっと、くすのせさん。一緒にゲームしない?」


 そしてまどかちゃんも恐る恐る来る。


「お客さんとゲームしたい……」


 委員長は少し困った様子だ


「あ、でも私、焼けるの見てないと……」


 そこで俺が助け舟を出す。


「委員長、妹達と遊んでやって下さい。焼けそうになったら声かけますから」


 委員長は少し考えた様子だったが、妹達と遊ぶ事にしたらしい。


「お兄ちゃんは優しいね」


 沙耶ちゃんが俺の後ろからぼそっと言った。この声は俺には聞こえなかった。


 沙耶ちゃんとあおいちゃんと委員長のゲーム大会が始まる。


「おっ!くすのせさん強いね!」


「うん……なかなかのつわもの」


 葵ちゃんとまどかちゃんは委員長に苦戦している様だ。


「負けませんよー!」


 相変わらず委員長は負けず嫌いな様だ。

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