第36話-機嫌が良い

「ただいまー」


 家に着くと、妹達がお出迎えしてくれる。


「(妹達)おかえりー」


 妹達に見送られながら、俺は自分の部屋に着替えに行く。


 着替えていると、ふと気が付く。


「そういえば最近みんなとリビングにいるから、自分の部屋で活動することが少なくなったな」


 妹達が来てから、妹達と一緒に遊んだりすることが多くなったから、部屋で一人作業をしたりしなくなったのだ。


「まぁ、みんなといるほうが楽しいから、いいことだな」


 制服から普段着に着替え、妹達の所へ向かう。


「さて、今日はみんなと何するかな」



 そして次の日。


 朝、学校で知幸と話していると、委員長が教室に入ってくる。


「みなさんおはようございます」


「(生徒達)おはよう!」


 挨拶をしながらこっちに向かってくる。


「亮一君。おはようございます。あと、知幸君も」


 後から付け加えたように知幸にも挨拶をする委員長。


「おい! 委員長! なんだその付け加えたような言い方は!」


 と知幸。

 それを見て、クスクスと笑っている委員長。今日は機嫌が良さそうだ。


「おはよう委員長」


「はい! 亮一君。今日は放課後よろしくね!」


 その言葉を聞いた知幸が反応する。


「んー? なんだ? お二人さん。放課後に何があるのかな?」


 にやにやしながら聞いて来る。こりゃからかってるな。


「今日は、委員長とクッキーを作るんだよ。出来上がったら知幸にもあげるよ」


「ほー。なるほど。お家デートですな?」


 だめだこいつ。


 お家デートと聞いた委員長が何かつぶやいている。


「デート……亮一君とお家デート……」


 顔を赤くし、人差し指と人差し指をつんつんしている。


 と、ここでチャイムが鳴る。


「あ、亮一君。また放課後」


「うん」


 委員長は自分の教室に戻って行った。

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