第31話-お願い
「あ、うん……?」
俺は知幸の部屋を出て、葉奈ちゃんの後に付いていく。
少し歩き、葉奈ちゃんの部屋であろうドアの前で止まる。
葉奈ちゃんがドアを開ける。
「どうぞ入ってください」
「ああ、うん。お邪魔します」
俺は女の子の部屋とかあまり入ったことが無いから少し緊張していた。
頼み事って何だろう?なんてことを考えながら部屋に入った。
部屋の大きさは知幸の部屋と同じくらいだろうか。
奇麗に手入れされているお化粧台。ピンクに統一されている家具たち。
「あ、そこ座ってください」
案内されたのは小さめのテーブル。床にはピンクのカーペットがあり、座るとふわふわしていて気持ちがいい。
俺が座った後、俺と向かい合うように葉奈ちゃんも座る。
ほっと一息したところで、さっそく本題に入る。
「葉奈ちゃん、頼みたいことって何かな?」
「それなんですけどね……」
少し言いにくそうな葉奈ちゃん。そこで俺が後押ししてあげる。
「もし言いにくいのなら無理しなくていいし、もし困っているのなら、力になれないかもだけど遠慮なく話してね」
「ありがとうございます。では亮一さん。お願いがあります」
「うん。何かな?」
「私たち家族の、飲食店でアルバイトしてください!! お願いします!!」
「!!」
予想外のお願いに、俺は少し混乱した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます