第20話-行きたいところ
「あ、うん。いいけど?」
こんなすらっとした対応をしているが、実を言うと、知幸が朝、変なこと言うから、意識をしてしまったのはここだけの秘密。
「本当ですか! 亮一君にお願いしてよかった……」
なんで委員長が、もじもじしていたのかを聞いてみたら、料理出来ない女の子って思われたくなかったからだと言う。
女の子って難しいなぁ……
「料理って言うけど、どんなのが良いの?おかず系?お菓子系?」
「えっと、出来れば両方…時間がある時でいいので」
「分かった。日にちを分けて教えるよ」
「助かります! ありがとう亮一君!」
ちょうど良いタイミングでチャイムが鳴る。
「また後で日時を決めよう」
「はい! よろしくお願いしますね!」
あれから放課後になり、今日は妹達への迎えが無いので、何処かへ寄ろうかなと考えて居ると、知幸から声が掛かる。
「亮一。今日は妹さんの迎えは良いのかー?」
「うん。今日はお母さんが迎えに行くみたいだから、今日は迎えいらないって。」
「そうか! そしたらちょいと付き合ってくれよー行きたいところがあるんだ!」
俺がどうしようか考えて居ると、委員長からも声が掛かる。
「亮一君。悪いのですが、この後買い物に付き合ってくれませんか?」
あー何という状況……。
「亮一。まさか親友のお願いを断らないよな?」
「亮一君。お願い出来ませんか?」
委員長と知幸が顔を見合っている。まるで目からビームが出るみたいに
「あの二人共。行きたい場所は……」
「俺はCDを見に行きたいんだ。亮一に勧めたいバンドがあるんだ」
「私は本屋に。レシピ本を一緒に見て頂きたくて」
「それなら、近くの本屋でどっちも済むんじゃない?」
最近の本屋には、本だけじゃなくて、CDなども扱っているから、これならどちらの用事も済ませられる。
「じゃあ、行きますよー」
俺達三人で、近くの本屋さんに、向かう事にした。
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