第18話-怖くなっちゃった

 この日の夜。


 俺はお風呂を済ませ、リビングに飲み物を取りに行くと、妹達が、お互いくっつきながらテレビを見ている。


「どうしたんだろ」


 俺は妹達に話しかける。


「みんなどうしたの?」


「(妹達)ギャーーーーー」


 突然叫びだす妹達。俺もいきなりの大声にびっくりする


 テレビを覗いてみると、ホラー映画が写っている。


「な、なんだ、にいちゃんか……よかった……」


 ほっと肩の力が抜ける妹達。


「怖いのこんな時間に見ていると、寝れなくなるよ?」


 俺は一応忠告しておく。


「だ、大丈夫だよお兄ちゃん」


 本当だろうか


「まあ、程々にしておきなよ?」


 その後俺は飲み物を飲み、歯磨きを済ませて、自分の部屋に行く。


「さてと」


 俺はいつも通りに勉強を少しやる。


 30分ぐらい経った頃だろうか、ドアからノックがする。


 トントン


「どうぞー」


 ガチャ


 部屋に来たのはまどかちゃんだ。


「お兄……。怖くなっちゃった」


 今にも泣きそうな顔をしている。


「大丈夫だよ。おいで」


 まどかちゃんが寄ってくる。


 俺はそっとハグした。


「大丈夫。何かあったら、お兄ちゃんが守ってあげるから」


 頭をぽんぽん撫でてあげた。


「お兄、怖くなくなるまで一緒にいていい?」


「うん。いいよ」


 まどかちゃんはその後、俺のベットに入って行った。


「お兄、一緒に寝よ」


「分かった。それなら寝る支度しておいで?」


 まどかちゃんが笑顔になる。


「うん」


 駆け足で部屋を出ていく。


 その間に俺は勉強道具を片付け、部屋を暗くし、ベットに入る。


 少し経つと、まどかちゃんがやってくる


「寝る準備出来たよ」


「おいでまどかちゃん」


 まどかちゃんが布団に入る。


 俺の事をぎゅっとハグしてくる。


 まるで俺がお人形さんになったかのように。


「よしよし」


 頭を撫でる。


「まどかちゃん今、怖くない?」


 まどかちゃんが顔を上げる


「うん。お兄が守ってくれるから」


「そっか。そしたらそのまま目を閉じて寝ちゃおう。守っててあげるから」


 まどかちゃんが目をゆっくり閉じる。


 そして数分経つと、ぐっすり寝てしまった。


 可愛い寝顔。


 良く思えば、お母さんと寝ればよかったのではないか?とも思ったが、それは気にしなくてもいいか。


「お休みまどかちゃん」


 俺はそう言い残すと、目を閉じ、そのまま寝てしまった。

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