第7話-みんなで夕食
材料を買い終えた俺と沙耶ちゃんが家に帰ると、葵ちゃんと、まどかちゃんがお出迎えしてくれた。
「葵ちゃんにまどかちゃん。ただいま。すぐ作るからね!」
手洗い、うがいを済ませ、いざ、夕食作り!!
「さて、始めるとするか!」
「私も手伝うよ!お兄ちゃん!」
買い物でより仲良くなった俺と沙耶ちゃんが夕食づくりに取り掛かる。
夕食を作っている間、お父さんたちは俺の話をしていた。
「あなた、亮一くんはすごくいい子ね」
この話は俺と沙耶ちゃんには聞こえない。
「そうだな、あいつは誰にでも優しいからな」
「にいちゃんイケメンさんだよねー!」
その発言に由香さんが気にかけた。
「あら、葵はお兄ちゃんが好み?」
「ん?好みとかわかんないけど、好きだよ?」
由香さんが勢い付く。
「そうなの!? で? どんなところが好きなの? まどかはどうなの?」
何やらリビングからキャッキャうふふと声がする。
「なんか盛り上がってるな」
「そうみたいだね。みんな楽しそう!」
もしかしたらそっちに行きたいのかな?と思ってしまう。
「大体出来たから、みんなと話してても大丈夫だよ?」
すると沙耶ちゃんは首を横に振り、
「ううん。ただ楽しそうにしてるなーって思っただけだよ。わたしはお兄ちゃんと一緒に料理作ってたいな」
嬉しいことを言ってくれる。
「そっか、ありがとう沙耶ちゃん。そしたら今度は、これを……」
あっという間に時間が過ぎ、夕食が出来た。
「今日のメニューはハンバーグと、コロッケ。それとポトフだよ。コロッケは沙耶ちゃんの戦利品。」
食卓に合計6人分のご飯が並ぶ。結構な量だ。
「まあ! すごいわね!」
その言葉に乗る様に葵ちゃんとまどかちゃんも、
「にいちゃん、すごい!」
「お兄。じょうてき。」
なんて言ってくれた。
俺も椅子に腰かける。
「いやー沙耶ちゃんが手伝ってくれて助かったよ。ありがとう沙耶ちゃん。」
すると沙耶ちゃんは照れながら、
「ううん。勉強になったよ! お兄ちゃん。また料理教えてね!」
お父さんが号令をかける。
「さ、みんな、亮一と沙耶ちゃんの料理。いただくとしよう。」
「(一同)いただきます!」
みんなでご飯を食べながら、お話をする。
「そういえば、俺と沙耶ちゃんが夕食作ってる間、すごい盛り上がってたみたいだけど、何話してたの?」
お父さんが返事をする。
「あ、それなんだが、こっちの秘密ってやつだ。がっはっはー!」
なんだよそれ。
「えー教えてくれたっていいじゃないかお父さん。あ、由香さん。何話してたんですか?」
「ごめんね。亮一くん。」
うふふと笑って、教えてくれない。
「えー由香さんまで!」
「まあ、そのうち分かると思うわよ!」
この話は嫌な感じがしなかったから、きっと後で教えてくれるだろう。
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