第6話-夕食の買い物

 そのあと、お父さんから連絡があったので、合流して家に帰る。


 家に着いた俺たちはリビングに集合していた。


「亮一、妹達と結構仲が良くなったみたいだな!」


 お父さんがキッチンにいる俺に話しかけてくる。


「そうだね。みんな可愛くてとってもいい子だよ」


 すると由香さんが笑顔になって、


「まあ。うちの子の事よく思ってくれるなんて、いいお兄ちゃんね」


 なんて言ってくれた。はっきり言って嬉しい。


 キッチンにいる俺は、六人分の食材がないことを確認したので、近くの商店街に行くことにする。


「お父さん。食材買ってくるね」


「ああ、気を付けてな」


「まあ! 亮一くんお料理するの?」


由香さんがびっくりしている。


「まあ、そうです。食費代節約のために」


 するとよりびっくりして、


「偉いわねー! ほんといいお兄ちゃんね。」


 嬉しいことを言ってくれた。


「ありがとうございます。行ってきます」


 玄関に向かおうとしたとき、沙耶ちゃんから声がかかる。


「ねえお兄ちゃん。私も一緒に行ってもいい?」


 もじもじしながら返事を待っている。


「もちろんだよ沙耶ちゃん。一緒に行こうか」


 するとまぶしい笑顔になり、


「うん! ありがとうお兄ちゃん!」


 と、いう事で、沙耶ちゃんと夕食の買い物に行くことになった。



「ねえお兄ちゃん。夕食は何にするの?」


 歩きながらお話をする。


「ハンバーグだよ。まどかちゃんが好きって言ってたからね」


 沙耶ちゃんと葵ちゃんが花を選んでいる時、まどかちゃんとお話して聞いていたのだ。


「という事で最初はお肉屋さんね」


「了解!」


 沙耶ちゃんとお話しながら歩いていたら、いつの間にかお肉屋さんに着く。


「おじさん。合挽き肉ください」


「お! 亮一くんか! 今日は可愛い彼女連れてきたな! がっはっはー」


 お父さんみたいに笑うおじさん。


「こんにちは。お兄ちゃんがお世話になっているようで」


 お兄ちゃんという言葉にびっくりした様子のおじさん。


「あれ、亮一くん。兄弟居なかったよね…。まさか、彼女にそう言わせてるのかい?!」


「違いますよおじさん。お父さんが再婚するので、それで妹になります」


 変な誤解を解く。


「おお!! そうかい! そりゃ悪かった悪かった。がっはっはー」


 やっぱりお父さんみたいに笑うなーおじさん。


「すまないなお嬢ちゃん。それで、兄弟含めて何人になるんだ?」


「6人ですよ。これからよろしくお願いします」


 沙耶ちゃんが丁寧にあいさつする。


「おうよ。お嬢ちゃん、これ、持っていってくれ」


 手渡されたのは揚げたてのコロッケ6個。


「いいんですか?!」


 沙耶ちゃんが嬉しそうにまぶしい笑顔になる。


「おうよ。また亮一くんと来てくれよ!」


 沙耶ちゃんがありがとー。と言いながら手を振り、このお店を出る。


「お兄ちゃんやったね! おかずゲットだよ!!」


「うん! やったね沙耶ちゃん!」


 二人はこの後、自然にお互いの手を取り、笑顔で楽しい買い物をした。

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