第4話 さぁ……どうなるんだろうな

「…………なぁ、明日俺と遊びに行かないか?」

「………それは、デートと解釈してもいいでしょうか?」

「………あぁ、そうだよ」

「ごめん、ごめん。うん、ありがとう!誘ってくれて嬉しいよっ!」

「………それとさ………」

「うん、なぁに?」

「………そろそろ離れてくれないか?」

今の俺の状況を説明しよう。美少女――椿に、ベッドで抱き枕みたいに、抱かれている。

顔が、何やら弾力性のある柔らかい物に当たっていて、もう、呼吸が……苦しい…………。

「………うーん、ダメ♪」

いや、ダメ♪じゃなくて!!

死ぬ!!息が出来ない!!でかい!

「未紘君………鼻息がくすぐったい……っ!!」

じゃあ、離してよ!?

え、ちょ、なんでさらに強く!?

うぐっ………、本格的に死ぬ………こうなったら!

「うりゃ!!…………………す、すまない………」

「………強引なのも、嫌いじゃないけど………」

両手でその膨らみを握り、顔を無理やり離す。

……ど、どうにか助かった。

良かったぜ………もし、明日テレビで

「高校生男子、女子高生の胸に顔うずくまり死亡」

だなんて出たら死んでも死にきれない……………。

「……………続きはまた明日かな?」

「明日もやるのか……………」

とまぁ、俺たちの夜はいつもこんな感じだ。

そうだ、明日はデートじゃないか!!

いや、嬉しいんだけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る