第10話~専門学生(キャバクラ)
N倉くんとの失恋の痛みをごまかすため、自分で自分を傷み付けた。
ある時、就活も黒光りする髪も嫌になり、金髪にした。学校へはほとんど行かない。好きでもない男とセックス(一度だけだったけど)。バイトをしようとしたが、金髪なんかじゃどこも雇ってくれない。他のクラスの友達がキャバクラでバイトを始め、私も真似をした。
やる気のない、売れないキャバ嬢。適当に選んだその店は、女の子を大切にしない酷い店だった。ボーイ達の朝礼はヤクザそのもの。営業中、あるボーイが客と口論になった。その後そのボーイを見たら口から血を流していた。でも店を変えるのも面倒だった。楽しくなんかない。つらい。でも私は続けた。その年はクリスマスと週末が重なった。家族サービスで客のいないクリスマスのキャバクラ店。無様だった。私はあえて出勤した。この年のクリスマスが、最低のクリスマスになりますようにと。
本当に無様なのは自分だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます