Last Night
Merry christmas for Demons
いい夜ね。
あなたね?
私たちを見送る家系の人間は。
私は寒さに弱いんだけど。
こんなに暖かい雰囲気なら、最高だわ。
昔のような、ぬくもりを感じる。
大丈夫よ。
30の地獄の軍団の内、28は潰したわ。
今年は、侯爵マルコシアスが来ている。
333年前の、侯爵ブネ以来ね。
あの時の戦争は、聞いてるわ。
ブネの足の爪を破壊し、王冠にヒビを入れたとね。
私?
私も細切れの肉片になるでしょうね。
半妖ごときが、レメゲトンの悪魔達に勝てる道理はないわ。
でもね。
負ける道理もないのよ。
ん?
これは甘くて美味しい。
ケーキと言うのね?
毎年出してるの?
そう。ありがとう。
私は、このぬくもりが大好きだった。
みんなもそう。
命があった頃のね。
あなた達はそれでいい。
覚えてくれなくてもいいわ。
こんなにいい夜なんだから、私たちは十分なの。
さあ。
もういくわ。
私に伝えること?
なに?
そう。
来年の者にも伝えてね。
メリークリスマスって。
DEMONS CHRISTMAS さいぞう @SAIZO2019
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます