三話


一度だけ、現れた事があった。



オリアス。


地獄の大公爵で、30もの軍団の指揮官なのだ。


一つの軍団に、何体の悪魔がいるのかは知らぬが…






その時の者は、死んだ。

差し違えたつもりが、たいした傷も与えずにな。



あと数ミリ閉まらぬ扉の為に、能天使が降りて来た。


誰かは知らんがな。












天使さんは、来ないの?


強いんでしょ?


おじさんも、頼めばいいのにな。














ハハハ。残念だな。


天使は降りて来ない。



違う世界に来るのは、力を全て使う。

悪魔もそうだ。


強い悪魔が出ると、強い天使も出る。


だから双方、部下に行かせるのだ。





その部下もまた、一筋縄では行かぬ。

その証拠に、私の仕事は年ごとに者が変わる。




皆…


毎年死んでいる証拠だ…



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