第13話 読む、書く

 私のする読書は、頭の中でそれぞれの人物像を描きながらで、読み進めるほどそれぞれの人物が理解と共に出来上がっていくという感じです。


 そんなわけで、話の流れも理解しつつ、疑問に思うと読み戻ることもあり、とても時間がかかります。何なら一番最初まで戻ることもあったりします。


 もともと読む傾向はほぼミステリーなので、謎を解きながら、犯人を予想しながら、話の流れを予想しながらで、その形から上に書いた読み方になっていったのだと思います。


 なので、ミステリーや想像できる要素があるものは読みやすいです。

 

 そんなわけなので、自分の読解力では読み解けない、理解が及ばない時、読むことが大変になる場合があります。

 異世界というジャンルは特にそうで、現実から離れすぎてるほど頭の中に入ってきません。なので、最初から異世界のお話は開くことすらしないこともあります…ごめんなさい。


 なので、そんな時は、コメントも書けないことが多いです。ごめんなさい。



 映画で観て、ものすごく感動してハマった作品でも、いざ読んでみようとすると、読み進めることが難しい……そういう場合もあります。


 あと、その時はどうにも読み進めることができなかったものが、後になって読み進めて楽しめる場合もあります。これは自分でも不思議だなと思うのですが……


 読むタイミングというのも……あるのかなと思います。


 

 そんな私が、書いてみようとしたわけです。


 書き始めて一番考え込んだことが、話の辻褄合わせです。


 私の書き方は、結末と、だいたいの話の流れと主な登場人物を思い浮かべ、そこに肉付けしながら書いていくといった感じで、なので書いている途中で、『あれ?この人どこかに登場させてたよな?どこだっけ?名前の漢字、これだっけ?関係性は、これでいいんだっけ?』そんな具合に、自分が書いたものを遡って確かめつつ進んで行ったりもします。だからとても時間がかかってしまいます。


 これじゃ時間がかかりすぎることに気付いたのは、すでに4作目を書き始めたときで、それからは下書き用にしているページに登場人物と、その役どころや関係性などメモするようになりました。


 なんとか矛盾するような展開だけは避けようと思っています。


 それにしても思うのは、書くことの難しさです。


 ミステリーが好きでよく読んでいて、書いてみようと思ったのもミステリーなのですが、書いて思ったのですが、自分の致命的ともいえる部分に気付いたのです。


 私は、こうした創作の中でも、一人の人物を創ってしまうと、それが犠牲者となる人物で創っているのに、情みたいなものが乗り移り、死なせることができなくなってしまうということです。


 『鎮守の山』の中では犠牲者を創ったのですが、そこでも表現としては、『そこに閉じ込めた』みたいな、結果は同じなのに残酷な言葉を使えない……やってることは残酷なのに。


 そしてもう一つ、私は物語を書いていて思ったのは、本当に語彙力不足とか、言葉への知識不足、そういうものがあって、端的な言葉で表現できずに、長々と説明くさくなるかなと……


 物語を上手く描けずに悩むこともありましたし、あります。ですが、私には私が書くようにしか書けないのだから、そういう部分も受け入れて描く世界観を一人でも読んでくださる方がいたらいいなと、そう思い書いていこうと思っています。


 


 

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エッセイ 村良 咲 @mura-saki

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