夢と現実の時間 最初の夢編
面堂フライ
見えない時間
さて、今回も時間についての話になるだろう。もし時間が止まったら、時間が早くなったらと考えたら人はどうなるのだろうか。この物語は時間が起こしたいたずらが原因で一人の少年が罠にはまる。そんな時間のいたずらに我々はどう対応すれば良いのだろうか。 時間、それは人や動物、いや地球全体で平等にあるもの、時には住んでいるところと真逆な時間、仮にも今の時間が10時だとしよう。 反対側はどうなるのだろうか、南の方はどうなってるのだろうか。難しい話だよね。 さあ、時間の世界へ行きましょう。
私は、19歳の今年大学生になった真面目な少年だ。自分で真面目っていうのも変だよね・・・。 話に戻ろ、私は今、大学帰りの電車の中だ、時間は16時 車内はとても静かだ、この時間は乗客が少ない時間なのだろう、余裕で座席にも座れてる。ほかにいる乗客は、大きな買い物袋が目立つ奥様、スーツをビシと決めているサラリーマン、高校生だろうか、制服を着た学生が2、3人 お友達同士で帰りの鉄路だろうな、羨ましい。乗ってる車両は静かで今日の勉強疲れも忘れるぐらいだ。 私は考え事をしてた。それは周りの雰囲気をみて、考えることになった。「人ってみなが同じ時間にいるのにみなが違うことをしている」これってどうなのだろうか、みなが同じところにいるのにみなが違うことをしている。当たり前だがこの車内の雰囲気を見てそう思ってしまった。なぜだろうか・・・私が降りる駅はこれから先あと20分はかかる。そっと目をつぶって考え事をした。 時間はみなに平等にあり同じ空間にいる、つまり時間は一つの船だとも考えられる。そんな時間が1人だけ違ったらどうなるかな、考えはまとまらない、一人一人同じ時間にいるのに感覚が違うのもまた事実。1時間を早く感じる者が居れば、遅く感じる者もいる。または、どーでもいいと考える者までいる。下車する駅まで20分、これも外から見たら遅く感じるのだろうか、または、早く感じるのか、今は遅くも感じられず、早くも感じられない。
こんな考えが交差してる中、聞こえてきた。
「 まもなく・・・」
そう降りる駅だ、目を開けドアのところに立った。 何か感じられない違和感があったが、気にはしなかった。 目をつぶってから停車した駅はない。快速に乗ると早いなと感じた。
私は駅のホームに降り周りを見渡した。 何か違和感がある。この駅は家からの最寄り駅、比較的大きな駅だが、賑わってない。町はずれのターミナル駅というべきだろうか、駅の出入り口は一つ改札が数個並んでる。二階建て構造とかではなく、平屋の駅だ。 何気なく改札に向かい駅の外に出た。駅前は物寂しい感じの小さな商店が並ぶ町だ。 大きな駅な割に小さなバスターミナル。街灯がちらほらつこうとしている時間は16時30分 駅の大きな時計の針がさしている。 冬になると17時前には暗くなってしまうからね。 なんだろうか、家に今は帰りたくない、そんな気持ちになることはあるだろう。私の気持ちはいまそんな感じだ。駅前の物寂しい商店街に一軒の寂れた喫茶店がある。駅の改札を出て小さなバスターミナルの一角だ。周りには街灯ぐらいしかなくバスの本数が少ない時間によっては人が入るぐらいで、他の時間は客はいないだろう。何度か寄ったことがあるが、店の雰囲気がとてもよく気にいっている。 喫茶店の屋根が赤くとても目立ちそうだが、壁が汚い・・・儲けがなく工事もできないのだろう。
私はその店に入った。
「いらっしゃいませ 奥の窓際の席へどうぞ ってあーお久しぶりです」
「どもー久しぶり」
なんというか、私はこの店のちょっとした常連だ。学校帰りに時たま寄っている。
まあ、テスト勉強するときにこの店はとても落ち着けるからな。店の中には古びた家具、古びたテーブル、椅子もなかなかの骨とう品だろう。窓際の席の案内された。店は大きくない店主60代ぐらいの男性が1人だけ、他の客は一切いない。時間的に来ない時間なのだろうか、席に座り、注文を聞かれた。
「おにーさん今日はどうします?いつものでよろしいかな?」
「いつもので大丈夫です」
常連になると何かとわかっているのだろう、いつもので通ってします。
「かしこまりました」
いつものってのは私はこの店でアイスコーヒーだ。「いつもの」だけで通るのは気分がよいものだ。
さて、少し学校から課題も出てたしやるか、ここでやってしまえば家に帰ってからのんびりできる。 課題は「時間とは何か考えを書け」 いやまてよ、こんな課題は知らない。そもそもいつこの課題のプリントをもらったのだ。学校を出る時に、確認はしている。ならこのプリントはなんだ。
「いつものコーヒー持ってきました、おやおや課題ですかな、ごゆっくりどうぞー」
「あ、そうです」
知らいな課題のプリントを見た、私は少し同様してた。そもそも、いつこのプリントをもらったのだろうか、誰かに入れられた いやそれも考えにくい、学校だと私の隣に座った人はいない。
考えても仕方がないだろうが、こんな時にどうしたらいいのかわからない。課題は明日提出だが、これを出すわけにはいかないだろう。まさか一人だけ違うプリントが配られたとも思えない。
店の時計を見た16時30分
まて、時間がおかしい、さっき駅の時計を見て16時30分 今見ても16時30分、秒針が動いているが、針だけ進んでない、今の時間は進まないで止まっていることになる。 そんな状況飲み込むほうが無理な話。だが、私は冷静になれなかった。慌ててしまった。
「マスターじ、時間って動いている?」
自分で何をいっているのかわからなかった。
「時間は動いてますよ でもあなたが今いる時間が全て正しいとは限りません。時間ってのは一人一人平等にありますが、その時間が一瞬でも崩れたらどうなるかわかります?今みたいな現状になりますよ 私はね時間にたいしてあなたと同じ考えを持っていますよ」
「いやいや、マスター何を言っているのだそもそも時間が私の中で止まっているいや動いていないことをしっているのですか?」
私は焦りが隠せなかった なんでマスターが時間について語るのか その時間が正しいとは限らないそのことについて語っているのか。 じゃあこの時間はなんだんだ。
「時間ってのはね平等だけどたまあに狂う時があるのよ、それは夢の世界だよ 夢の世界には時間はないそして止まってほしい時に止まってくれるこの世界が夢か現実かだれが決められるのかな、夢の区別ってどこでつくのかな、今話している私とあなたが、現実か夢の世界か決められる人はいないのだよ。」
「この世界が夢だというのか」
「この世界が夢かどうかはあなたが決めること、それを決められるのは本人だけ、夢の世界なら自分の思いのまま理想のままできるのではないか 君が夢だと思うなら、夢だと思えばいい」
「ここが夢の世界なら戻る方法は?」
「自分が戻りたい夢から覚めたいと思うなら覚めればいい 覚めたくないと思っているから覚めない、ならここは現実かもしれない」
「マスター・・・あなたは何者ですか?そして私に何を伝えたいのですか?」
「時間って早く感じたり遅く感じたりと人それぞれ違う、それは感覚の違い生きてきた時間の違い、充実してるほど早く感じる物だ。だけど、今の時間は充実しているかい?していないから止まったそうとは思わないか」
「私は元の時間に戻りたい、いや戻らなくてはならない、進まない時間は嫌だ」
「ここが夢だと思うなら覚めるようにすればいい」
「さっきからいくら思っても目が覚めないんだ」
「それはあなたに心残りがあるから覚めない 」
「心の残り?」
「時間について解決してないことがあるから覚めない、そう考えなれないかい?」
「そもそもあなたはマスターではないよね、誰なんだ。」
「簡単に言えば、あなたの心の半分かな」
「つまり、私が二人いるってことかな。いやいや、なんで」
「まだ、わからないのかい。自分に失望しそうだよ。」
「自分が二人の時点で混乱するよ、もう一人の自分が姿を変えて現れてここが夢かもしれない現実、元の世界に戻れない、私はどうしたらいいのかわからない。」
「時間 それに解決したら目が覚めるんじゃないかな」
「解決策が見当たらない・・」
夢の世界、時間の世界、今の私はどちらにいるのだろうか、狭間にいるのか、自分の状況が理解できない。自分の二人目と名乗るマスターの見た目な人、この人が自分の心の半分と言われて納得いくかだろうか、もちろんできない。それに夢の世界ってだけで言ってることがわからない。これはどうしようもないことだ。策を考えるしかないし。
まてよ、夢の世界な確証もなければ証拠もない。ここが現実世界かもしれないとまで思ってしまう。いや、自然にそんな考えになってしまうかもしれない。感覚がマヒしてきている
「あなたは本当に私の心の半分なんだよね?」
「そうだが 今日の学校帰りに何を思ったのか考えてみ」
「今日の帰りは時間のことについて考えてたからな、そのときの目をつぶり・・・あ、その時に眠ってしまったのか。」
「やっとわかったのかねこれはその時の夢だよ」
「まって、「その時の」っておかしくないかい?」
「おかしくはないよそこで心が二つに分かれ現実世界と夢の世界の狭間に一人だけど二人で落ちた、時間があの時に一瞬ズレたんじゃないかな。」
もう一人の私は何か知っている、なのに言わない、隠す必要がどこにあるのか。
夢から覚めることはあるのだろうか・・・
夢と現実の時間 最初の夢編 面堂フライ @3360192
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