目が覚めると。

私は目を覚ました。


そこはいつも夢に見るふわふわした温かい場所だった。あれ、これはまだ夢の中じゃないのかな?と思ったが、私はどうやら夢の中で生きているらしい。


ねえ、これをあげるよ。


いつの間にか私の隣にいた男の人が、私に楽譜を渡していた。この人は一体…と思い、距離を置こうとしたが、体が勝手に楽譜を受け取った。その人は笑った。


喜んでもらえると嬉しいな。


とても笑顔の素敵な人だと思った。顔がはっきりしないけど、笑顔だけはよく覚えている。


私はその人と他愛のない話をして、過ごした。とても楽しくて、このままここに居たいと、そう願った。


私は家に帰り、眠った。明日あの人におはようを言うために。新たな世界よ、おやすみなさい。

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消滅へ 月白藤祕 @himaisan

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