ゆるいけど比較的まともな実況解説をお求めならこちらへ
番外:勇者ザーク密着編
実況:オドリー 解説:クレッセ
「皆様こんにちは、あるいはこんばんは。こちらの番外編では、一人の勇者に密着してお送りしていこうと思います」
「別の作品として独立させようかとも考えたらしいんですが、大きな差異もないしまとめてしまえって感じみたいですねー」
「申し遅れましたが、実況はオドリーがお送りします」
「解説はクレッセです。ちなみに、こちらでは本編よりも実況自体に力を入れていく予定らしいですよー」
「本編ほど漫才チックにはしないといった方針のようですね」
「ですねー。我々が担当していた、本編第一話に近いスタイルでやるっぽいですねー」
「ゆるい実況解説なのは変わらないのでご安心を」
「では、そろそろ密着対象の勇者について観ていきましょうかー」
「えーと、転移が終わったところのようですね。呼び出した召喚術師と国王から話を聞いている様子ですが」
「視線があちこち彷徨ってますね。これ、絶対に国王の話聞いてないやつですねー」
「まあ、気持ちは分かりますよ」
「そうですねー。装飾も悪趣味ですし、いたるところが赤と金色ですからねー」
「部屋についてはさておき。勇者がそわそわしてますね」
「あー、おそらくは本物のメイドを見て興奮を隠しきれないんでしょうねー。どちらかというと、メイド服というよりは割烹着に近い衣装ですが、そのあたりは頓着しないようですねー」
「専属のメイドさんとかに憧れているのかもしれませんね」
「そうですねー。視線を見ている限りは、ただの憧憬止まりのようですねー。情欲や性欲で目が濁っていないだけ、まだマシとみるべきでしょうねー」
「おや、どうやら王様の話は終わったようですね」
「終始落ち着きがなかった挙句、話を聞き流していた勇者に対して若干不信感を抱いたようですねー。後々に感情的なしこりとならなければいいんですがー」
「とりあえず、支度金を得て城下町へと向かうようですね」
「名残惜しそうにメイドさんの方を見てるのが印象的ですねー」
「ちなみに、今回密着する勇者ザークについてですが――」
「あー、それは解説の私から。えー、召喚を行った神たる化身からは、言語理解のスキルの他には、体内魔力と基礎魔術の使い方を与えられたようですねー。イメージ的には、RPGに出てくるような、剣も魔法も使える王道勇者をイメージしていただければオーケーですねー」
「付け加えるなら、平和なニホンという国から召喚されたために、戦闘技術については素人同然です。剣道をやってた、特定分野の知識を網羅しているといった特徴はなく、完全な一般人と言っていいかと思います」
「せいぜい、小さいころに木の棒でチャンバラごっこしたり、アニメキャラの技を真似してみたりと言った程度みたいですねー。本人的には黒歴史として封印しているようですがー」
「中二病というわけではなく、あくまでも幼少期の子供がヒーローに憧れて真似をしているといった、微笑ましいの範疇に入る行いだとフォローはしておきましょう」
「本人的には、恥ずかしいことに変わりはなさそうですがねー」
「そんな解説を頂いている間に城下町に出ましたね。どうやら、何か不満顔というか面食らっているようですが」
「多分、想像していたような中世的な街並みではなかったことに意外感を覚えているんでしょうねー」
「なるほど。たしかに、見ている限りだと木造建築が主な様ですね」
「石やレンガ作りの邸宅は、豪商や貴族といった財力のある一握りの人間のみに許された高級建築とされていますからねー。おそらくは、異世界モノの創作物にありがちな中世風の世界観を期待して、見事に裏切られたんでしょうねー」
「まあ、異世界モノあるあるというか、暗黙の了解みたいな風潮もあったりなかったりですからね」
「そのあたりは、創作の化身がいろいろと細工をしたようですがー。いや、これは禁句でしたか」
「ええ、そっちには触れない方向で。……さて、続きが気になるところですが、今回の実況と解説はここまでとしましょうか。次は、また別の二人組が実況と解説を担当させていただきます。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました」
「どうもでしたー」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます