第4章 第15話 基準を達成。最終段階へ移行します。

「え? そんなに酷かったの? 私」


「酷いとかいう状態じゃなかったんだよ? だって、人間に見えなかったんだから」


 げぇ、私ってばどんな姿だったんだろう。


「少なくとも、私では手の出しようがない状態だったわね」


「私は何も考えずにポーションをぶっかけまくったネ!」


「手も足もない、ただの黒い炭の塊だった。生きてないと思った」


「そんなに? う~ん、それでも大丈夫だったなんて、みんな凄いね!」


 すっかり元気になった私は、朝ご飯を食べながら話しを聞いてる。

 いや~っはっは、黒い炭とは恐れ入ったよ~はっはっは。


 フェニックスとの戦いを話したけど、いや~みんな言葉もなく、開いた口がふさがらないね。


 キャラクターチェンジ

 ⇒ユグドラ

  ルリ子

  しずか

  番長

  ディータ

  メイア

 ◆ ディータ ⇒ ユグドラ ◆


 体が薄く光り、自分の姿がゆっくりと変わっていく。


「はぁ~……ただいヴぁ!?」


 ただいま、を言い切る前に、顔を掴まれた。

 むにゅ? なんだ? リア? リアが両手で顔を掴んでじっと見てる。

 ちょっと不機嫌っぽい。そんなリアもカワイイ。


 前と同じようなやり取りをして、ちゅーして仲直りした。


「あれ? そういえば宝石ジュエルは?」


「ジュエルちゃんは数日前に、ふらっとどこかに行っちゃった」


「そっか、相変わらず気まぐれだな」


 フラリと冒険者ギルドへ行くと、何故だか地下の訓練場に拉致られた。

 

「前にバンチョーに訓練をしてもらったが、お前とは戦っていなかったからな!」


 番長で訓練した大量の冒険者&兵士&不明な人たち。

 不明な人たちは武術家らしく、冒険者や兵士にも負けない実力者揃い(本人談)らしい。

 そんな人たちと手合わせをして、おお、強くなっとる! と喜んでいると、以前とは違う違和感を感じた。

 

 はて、あれからスキル値がMAXになって、また死ぬような思いをしたけど、それ以外に何か……あ。


 メニュー画面に赤い文字が表示されてる。


  ~~システムのアップデートが完了しました~~


 ブラスティーと戦って以来だな。でも今回のきっかけはなんだろう。

 それよりも、どんな項目が追加されたんだ? どれどれ。


 ステータス画面を順番に調べているけど、ん~? ステータス変更なし、スキル値変更なし。

 以前の鍛冶スキルみたいに、内部的な変更かと思ったけど、それもなし。

 ……なんだこれ、何がアップデートされたんだ?


 順番に調べていくと、1つだけ変更点が見つかった。


 ≪最終段階に移行しました≫


 と書かれている。

 なにこれ。何が最終段階なの?



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 カウンター

 神に認められし者 5

 基準達成者  100

 最終段階に入りました

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