第76話 神話級虐殺祭 序章
「これは何事だ、我が主よ」
「親分ここは一体どこなんだぞ?」
「あらあら、ご主人さまったら」
「お呼びでしょうか、市長」
うん、これ相手側には申し訳ないけど終わったね。
なにがって多分全部かな?
「みなさん、急にお呼びたてしてしまい申し訳ありません」
「戦でござるな?」
「はい。今回はこの後ろにおられる火鱗族の皆様を、あそこにいる連中から守る戦いになります」
「防衛戦ということね、わかったわ」
「注意事項はこのレハパパを破壊しないようにだけ気を付けてください、あとはダダンダさん」
「ああ」
「すでに住人の避難は済んでいるのですか?」
「あ、ああ。たダ防衛に回った連中ガまダ残ているかモしれない」
となるとソフィアさん達の前線部隊への攻撃は難しいな。
「市長、そちらの方は私が。ただ少々手荒になりますがよろしいでしょうか?」
「ダダンダさん、問題ありませんか?」
「あ、ああ」
「それと回収した皆さまはどちらにお届けすれば?」
「この奥の採掘場ダ。今は皆そこに避難している」
「かしこまりました。回収終了後に一度連絡をいたします」
「よろしくお願いします」
「それでは行ってまいります、市長」
「お気をつけて、セリスさん」
前線部隊への攻撃については、セリスさんの連絡待ちってとこだな。
「ん~、となると採掘場にはあの辺にいる子たちが近づかないようにしないとね」
「そうですね」
「それとできればお家とかも無事なほうがいいわよね?」
「それが可能ならば、火鱗族のみなさんも喜ぶかと思います」
「ご主人さまは?」
「もちろんうれしいですよ」
「それじゃあ、ご主人さまの為に一肌脱いじゃおうかしら……ふん!!!」
採掘場の入り口に壁!?
「つづいて~ふうぅぅぅん!!!!」
建物全体の色が……前線の連中が困惑してる?
「な、なんダこれは……」
「鳳仙さん、これは?」
「簡単よ~、採掘場の入り口を壁でふさいで、街の建物全体をちょっと魔力で覆っただけよ。これで普通の竜くらいの攻撃なら耐えられるはずよ」
「竜の攻撃……簡単、ちょっと……」
うんうん、わかるよダダンダさん。簡単とかちょっとの次元が違いすぎてドン引きだよね。
「ダダンダさん、大丈夫です。そのうちいつかきっと慣れますよ」
「なれる?」
「ええ、もしくはあきらめるか」
「ハハハハ」
そうそう乾いた笑いであきらめるのが一番。
さて同士?も増えたところで、後は……そんなに期待した視線を向けなくてもわかっていますよ、お三方。
目には目を歯には歯を。
「御屋形様、あの後方に位置する連中は自由にしてよいでござるな?」
「はい」
「まず一暴れ」
「ドカーンとやるんだぞ!」
「お願いします」
非道には非道を、だな。
「一番槍は拙者が! 参る!」
相手の後方がまとめてふっとんだね。ただ、俺の中であの破壊力を槍とは呼ばないかな?
むしろ一番ミサイル?
「さすがは白千狼。ならば妾も続くとするか」
ああ、うん。俺も何度も喰らったよそれ。
慣れるまで逃げる間もなく消し炭なるんだよね、しかも慣れても範囲が広すぎて逃げられないんだよ。
「ボクも負けてられないんだぞ」
そうそう。
まるでミキサーの中の具材の気分だよね。まさに木っ端みじん。
「あらあら、みんな張り切っちゃって。敵さんも後方部隊が大打撃で混乱しちゃってるわね」
完全セオリー無視の後方部隊大打撃とか意味わからんよなぁ。そら相手方も混乱するよ。
『市長、火鱗族の皆様の回収終了しました』
『ありがとうございますセリスさん』
『引き続き戦闘に参加します』
『わかりました、お気をつけて』
さすがセリスさん、仕事が早い。早すぎる気もするけど、まあ深くは考えないようにしよう。
さて、それはそれとして、遠慮する必要がなくなった道あだし、皆さんのギアをもう一つ上げようか。
「鳳仙さん、セリスさんが全員回収を終えたそうです」
「そう、それならあたしもちょっと行ってくるわ」
「お気をつけて」
すでに崩壊してる連中にさらに爆弾二つ追加か……。
『ソフィアさん、セリスさんの回収作業が終わりました。そこにいる連中すべて狩って問題なしです』
『承知したでござる、御屋形様』
『紅さん、セリスさんの避難誘導が終わりました。そこにいる連中を蹂躙してください』
『わかった、我が主よ』
『ロカさん、セリスさんの仕事が終わりました。そこにいる連中は好きに吹き飛ばしていいですよ』
『わかったんだぞ、親分』
どうせなら二つと言わずとことんやってあげないとね。
「ダダンダさん?」
「…………」
うん、完全に意識がどっかいっちゃてるね。
でもね、こんなもんまだ序章だよダダンダさん。だから気をしっかり持ってダダンダさん!
「ダダンダさん!」
「は!? すマない、あマりのことに我を忘れていた」
「ダダンダさん」
「?」
「先ほども言ったようにあきらめてください。これでもまだ
「序章、これガ……。ハハ、ハハハハハ」
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