第24話
「み、みち子ちゃん? 大きくなったね。え? え? 泣いてるの? ど、どうしよう」
視界がぼやけました。
嫌だ、このまま見えなくなるなんて。
私は涙を必死に拭います。
夢じゃない、そこに彼がいるんです。
「なんで、いるの。さよならしたのに」
「それはみち子ちゃんもでしょ」
お互い同時に笑いました。
「大人になったけど、会いたかったの」
「うん、ぼくも会いたかったんだ。あのね……」
彼の声がいつになく真剣でした。
「おととさまにお願いしたんだよ。これからもみち子ちゃんといたいですって」
私はびっくりして何も言えません。
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