第15話

ゆっくりパンプキンは歩きだします。

深い深い夜がやってきます。

子どもはねるじかんです。


「パンプキンくん! 来年もハロウィン前に来ておはなししよう? そしてまた、だれよりもおかしをいっぱいあげる! 」


来年もみち子ちゃんが待っています。


「もっとたのしそうに言えるパンプキンくんを待ってるから! 」

「うん! また来年! また来年! みち子ちゃん! 」

「うん! また来年! また来年! パンプキンくん! 」


フワッと浮かぶと───夜の闇に溶けるように、パンプキンは消えていきました。



来年はきっと、ふたりはもっとえがおでハロウィンを迎えることでしょう。

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