第9話 俺は仕事をうまくやっていけますかね?

数日後。


「という訳で、本日付ほんじつづけで生徒会庶務職に就きました。よろしくお願いします」


パチパチパチパチ


生徒会室に4人の拍手が響いた。

なんか照れるなあ。

いやしかし、一人だけ俺の加入を心から喜んでいない人がいた。

チュー…なんとか先輩は俺を睨みながら嫌々拍手していた。拍手っていうか指先をこつこつとぶつけあってるだけだ。


「改めまして、生徒会長のユキヒメです。よろしくお願いいたしますわ」

「副会長のリンカだ。分からない事があったら何でも聞いてくれ!」

2人の先輩が笑顔で迎えてくれた。

「会計のリラ……………しくよろ……………ぐう…」

「……………」

会計のリラ先輩は簡単な自己紹介だけして、すぐに眠ってしまった。

「ごめんね。この子寝てばっかりでさあ」と苦笑するリンカ先輩に、俺も苦笑を返した。

「で、この眼鏡の男の子が…」

「知ってます。よろしくお願いします。チュー…チュートリアル先輩」


「チュータローだ!もはや人の名前ですら無いぞ!大体僕は来るなって言ったのに、何で来たんだよ!?」


「来たかったので来ました」


「だーかーらー…!」


「まあまあ。そんなにイジワル言っちゃいけませんわよ。チューブトップ君」


「チュータローです!ユキヒメ会長!あなたまで何ですか!?確かに僕はチューブトップ姿も好きですけども!」


「そう声を荒げるなよ。今日から彼も仲間なんだから仲良くやって行こうよ虫垂炎君」


「リンカ先輩まで⁉虫垂炎って、僕は盲腸ですか⁉」


先輩は落ち着く事なく、すやすやぴーと眠っているリラ先輩に近づいた。


「なあリラ!お前は分かってくれるよな?ここに男子は、僕1人で十分だよな?」


「……………う~ん……うるさい…チューリップ……………むにゃむにゃ…ぐう……………」


「…………………………チューリップ…」


「異論ないですわね?宙ぶらりん君」


「……………はい」


全会一致で俺の生徒会加入が決まった。

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