第8話 俺は父親にどう相談すればいいですかね?

さて、しかしどうしたものだろうか?


チューなんとか先輩のあの調子だと、俺が生徒会に入るなら俺が透視能力で女子のあ~ん♡な姿やこ~ん♡な姿をこっそり見ていた事をバラされかねない。


しかしどちらかと言うと俺は、生徒会とだろうがなかろうが、皆の為に働いて今の周囲からの視線を変えたいとは思っている。


はてさて、どうすればいいか……………?


帰宅した俺は、家族の誰かに相談してみようかと考えた。

しかし誰に相談すべきか?


仕事の事なら4人の内誰にでも相談できそうだが…問題は透視の件だ。一応、家族全員が俺の能力の全般を知っているので、当然透視の事も知られている。こっそり女性の服の下を見ていた事は内緒にしていたが。

思えば…幼少期から俺は、女の下着姿や全裸なんて見放題だったからか、とっくの昔に見慣れてしまった感はある。でも…時々見ちゃうんだよなあ……男の子だもんっ!

でも不思議だよねえ。同じ女でも、母やマキ姉や妹の裸は別に見たくならないし、見ても何も感じないんだよなあ……。

それにしても、俺、普段は能力を極力封印してるつもりなのに、透視能力だけやたらロックが甘いんですよねえ……男の子だもんっ!


うーん…やはりここは女には相談しづらいか…。

という訳で俺は父親に相談する事にした。


親父の部屋に入ると、親父はパソコンでアニメを観ていた。

「むふふ…れいかたんマジ俺の嫁…」などと独り言を呟きながら。

「……あのさぁ親父」

「んん?ちょいまち…」

親父はアニメを一時停止してこちらを見た。

「何か用か?せがれよ。パパ上は忙しいのだぜ?」

「ちょっと相談あんだけどさ…」

「……おう、言ってみ?」


俺は事情を説明した。


「ほむほむ…なるほど、大体分かった。ただ一つ言わせてくれ。せがれよ」

「何?」

「透視能力をそんなおいしい事に使ってた事何で今まで隠してたあ!?」

「あんまでけえ声出すんじゃねえよ……」

「くそぉぉ…うまやらしいなあ…」

やらしいのはお前だよ…。

「あー、でもその透視能力でも二次元の女の子には通用しないのか。…じゃあ別にいらねえか……」

「おいっ」

本当自由だなこの男。

「…で、どうすりゃいいと思う?」と俺は改めて聞いた。


「お前はどうしたいのん?」

「……俺は…やってみたいと思ってる」

「じゃあ、やればいいんじゃね?そのチュー…………………チューバッカ先輩がどう言おうが、お前のやりたい事の邪魔をする権利なんてそいつにもハン・ソロにもジャバ・ザ・ハットにも誰にもないんだぜ。もし言いふらされたらそん時はそん時考えて何とかすりゃいいさ。長い人生というクソゲーの中で、お前はまだ折り返し地点にも達してねえんだから、ちょっとやそっとのミス程度で無理ゲー確定はしないっての。何なら人生にはリセットボタンはちゃんとあるまである。…ってこれ、あるアニメの受け売りだけどねん」

「……………ありがとう、親父」

「もういい?父ちゃん忙しいんだけど」

「ああ」

俺はそう言うと、部屋を出た。

決心は固まった。


……………ただ親父…俺にはウーキー族の先輩はいないぞ……………。

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