第31話「何も変わらない……」



「私はこの何も変わらない日常に退屈しているのよ!」



 前回のあらすじ、黒だった。


 ……なんだろう?


 何故か、24時間ほど雫のパンツを眺めていた気がするぞ?


 まぁ、いいか。



「雫、どうしたの?

 いきなり中二病に目覚めたラノベヒロインみたいなことを言って?」


「べ、別に、私は中二病なんかに目覚めてはいにゃいわよ!」



 ハッ……『黒』が好きなくせにね?



「はいはい、雫は中二病じゃないねー。

 それで、つまり、最近面白いことがなくて暇だから、雫を怒らせてしまったお詫びに何か面白いことをしろってことでいいのかな?」


「そうよ! ハン、歩もどうやら、私のことが分かってきたみたいね?

 でも、だからと言って調子にのらないでくれるかしら?

 歩程度の人間がこの『学校一の美少女』である私の言葉の意味を読み取れるのは、この私が歩の知能レベルに合わせた会話をしているだけであって……

 けけ、決して! 歩が私のことを深く知ってくれて嬉しい!

 なんてことはないんだからね!?」



 雫は顔を伏せた状態のままそう言った。


 てか、後半ただの感想になってるよね……?


 しかし、雫にとって『歩とはもう口も聞きません』と言うのは僕の顔を見なければしゃっべってもOKらしい。


 って、全然喋ってるなぁ……。



「しかし、面白いことねぇ……」



 うーん、今から超能力で雫のパンツの色を当てます!


 とかじゃダメかな……?


 ダメだ……。多分、直ぐにネタがバレて僕が超ボコられる未来が見える。



「雫、ゴメン。僕じゃ雫が喜ぶような面白いことが思い浮かばないや……

 だから、何か雫から代案でも出してくれないかな?

 僕に出来ることなら何でも聞くからさ」


「何でも……って、本当に何でもいいのかしら……?」


「うん! それで、雫が僕を許してくれるならねパンツも見せてくれたしね



 まぁ、雫は僕と違って本当は優しいから、そんな無茶なことは言ってこないだろう。


 僕がそう思っていると、雫は顔を伏せたままその『お願い』を口にした。



「じゃあ、歩……私と付き合いなさいよ」


「…………ん?」



 何言ってんだ……コイツ?


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