第3話
つまらない人生だった わけじゃない。
それなりに、いい人生だった。この19年間。
恋愛も、友情も、それなりにやってきた。
身を焦がすような恋も、泣いた夜も、それなりに語れるくらいには、経験させて貰った。
私の人生で1本の映画を作ったなら、観た人の9割が共感し、可哀想な女だと泣いてくれるだろう。そこにあるのは憐れみと見下した視線。共感と非難の嵐。くだらない。そんなことで満たされる欲求なんて生きていく上で必要ないだろうと思いながら、私も人間なんだなぁと笑ってしまう。
満たされないと、生きていけない存在だから。
憐れで愚かで、脆い生き物だ。人間なんて。
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