第3話 大好き

ある日の夜のことでした。

「たーさん、またお父さんに会ってもらえなかったんですか。本当に愛されていないというのは可哀想なことですね。」

「いろはさんさ、時々結構シビアなこと言うね。」

「はい。あれ?違いましたか?」

「ううん。合ってるよ。その通り。」

いろはちゃんは、たーくんの前にくると、よしよしと少し高い位置にあるたーくんの頭を撫でてあげました。

「大丈夫ですよ。たとえ、たーさんがお父さんに嫌われていたとしても、私はたーさんが好きですから。」

「・・・ありがと、いろはさん。」

「どういたしまして、です。」

にこり、安心したように笑うと、たーくんはいろはちゃんをぎゅっと抱きしめました。





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