第22話 新人ボッチは深刻化する。
初級護衛者に成って早くも一ヶ月の刻が過ぎた。
俺の此の一ヶ月の生活はひたすら真面目に初級護衛者への依頼をこなす状況だ。
初級護衛者への依頼は主に街中での作業が多い。
基本的に初級護衛者への依頼は戦闘に関する内容の物は少なく。たまに領主で在る貴族から依頼で、定期的に街周辺の魔物や魔獣の駆除を領都の兵士達と一緒に成って行うと言う物が在るくらいだ。
しかも定期的と言う事も有って領都周辺の魔物や魔獣の駆除は二月に一、二回程度行うだけで在る。
まぁ領都周辺の魔物や魔獣の駆除っても大規模な兵士や護衛者の動員に色々と金が掛かると言う資金面から年がら年中駆除の依頼は出せないと言う事も在る。
それと適切な駆除を期間的に行う事で魔物や魔獣の発生を最小限でコントロールして居る節も在る。
此の世界では人を襲う危険な魔物や魔獣も見方を代えると資源として成り立って居る側面も否め無い。
地球の欧州辺りの中世時代の歴史でも、増えすぎた人口に寄って森が開拓され過ぎてしまい。野生の動物や木材等の資源が枯渇仕掛けた為に現代の森林保護法の様な法律が出来たと聞く。
此の世界の貴族達も魔物や魔獣を狩り過ぎて一掃してしまうと言う事は、有用な資源を枯渇させてしまうと言う意味の問題に成るのだろう。
また魔物や魔獣も環境保全に繋がる自然界の食物連鎖の一歯車だと考えた場合。
無闇に絶滅させるのは却って危険な場合も在る。
近代の日本でも狼を完全に駆逐してしまい、元来狼が狩って居た筈の鹿や猪が増え過ぎた事に寄って起きた自然破壊の問題も在る。
何事も行き過ぎは良くないのだろう。
其の為に領主から依頼される領都周辺の魔物や魔獣の駆除の回数が制限されて居ると言われる。
まぁそんな事だからか、初級護衛者の主な依頼は、街のインフラ設備を護ると言う屁理屈から出された。
領都内の道路や上下水道に街を囲む防壁の補修や点検等の仕事が多い。
俺も此の一月間は
何せ此の仕事なら
悲しい事に一月前の騒動以来、俺の護衛者としての依頼の仕事は、基本的にソロの活動で出来る依頼が重点に成って居る。
けっ、決して、ボ、ボッチと言う分けじゃ無いんだからね。
ほ、本当何だからね・・・。
・・・クハッ!!(
・・・済まない。お、
村に・・・居た・・・時から・・・ボッチ・・・ぐっすん。
弟・・・彼女・・・居た・・・けど
うっわぁ! 危ねぇボッチと言う現実と向き合う事が出来ずに、心が何か人間で在る事を辞めて怪物に成り始める処だった。
言葉もタドタドしく成るし危ねぇ。
もうヤダぁ~ボッチ辞めたい!!
彼女が欲すぃ~闇に紛れて生きるのヤダぁ~早く人間に成りたぁ~ぃ。
そもそも俺が護衛者に成る為に街まで来たのも『胸がドキドキ!!ハーレム王大作戦!?』の為だったのに。
何が哀しくて街でボッチで
くそぉ~それと言うのも俺が街でもボッチに成ってしまったのは護衛者として俺に着けられた二つ名のせいだ。
普通はさぁ護衛者に着く二つ名と言うのは、其の護衛者に対して尊敬と畏怖が
例えば俺の知ってる護衛者の二つ名を使って説明するとだな。
此の領都の
ダタンさんの護衛者としての二つ名は「
ダタンさんの此の「暴風」と呼ばれる二つ名の由来は、両手に二本の巨大な打撃武器を持ち。
ダタンさん持ち前のパワーで軽々と振り回して繰り出す連擊が、正に荒れ狂った「暴風」の様に
流石ダタンさん、伊達に
俺には全く真似の出来無い怖い顔だもんな。
おっとダタンさんの凄い話しで随分話しの方向がズレちまったが、兎に角通常の二つ名てのは、付けられた人物に対して在る種の尊敬だとか畏怖だとからの由来で付けられるモノ何のだ。
処が何故だか俺の二つ名に限っては尊敬や畏怖の欠片すらも見当たら無い
曰く「アンタッチャブル」。
決して前世の日本に居たコメディアンのグループ名では無い。
また畏怖を込めた「触れ得ざる者」と言った意味合いのモノでも無いのだ。
どちらかと言えば、日本に置ける可燃性の在る危険物や毒性の在る劇物などに対する適切な
しかも俺に付けられた二つ名で在る「アンタッチャブル」の此の世界の
昼下がり、小い幼い子供達が遊ぶ公園にフラりと現れては露出した下半身に生えたキノコの先から「スパイダーネェ~ッ!!」と叫びながら白いネバネバした糸状の何かを射精して見せた後に「カムヒャーレオパルドン!!」と絶叫しては乗って来たと思われるママチャリに颯爽と跨がりダッシュで逃げ出す謎の
其の謎の変質者に対して町内会やPTA会の父母達が緊急事態に廻す事案発生の案件を伝える回覧板に書かれた。
怪奇!!
見掛けたら注意!!
逃げるか近づかずに最寄りの交番ないし警察所へ御一報下さい。
と言われる変質者や不審者に対する
マーベラ~!!
まさにマーベラ~!!
「分かるかねスケルトン君?」
「スイマセン。
意味分かんないです。
後、自分人間っス。
マジで何を言ってるか分かんないで勘弁して下さい。」
俺が屈辱的二つ名付けられた原因で在るバルを捕まえてボッチの現状を愁いて語ったのだが。
バルの奴は熱く語る俺から必死に視線を反らして涙目に成り謝って来た。
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