第2話 勘違いの始まり

 同やら俺は異世界へと転生してしまった見たいだ。


 転生する前の俺の死因を思い出した事で生後数日目には物凄く恥ずか死ぬ寸前まで陥ったのは今では良い思い出だ。


 うむっ今でも死因を思い出しただけでお尻がムズムズする。


 あっ! 違う此れはウンコだ。


「オギャア~」


「あら、坊やどうしたの?」


 今世の母親が俺の泣き声を聞いて遣って来た。


 直ぐに俺が、排泄した事に気付いて母親は、俺のお尻を拭いて汚れたオシメを替えてくれる。


 今世の母親は優しい母ちゃんだ。


 飛び切りの美人でも無い、至って平凡な顔だが何処か愛嬌の在る顔をして居る。


 物腰も柔らかく当たり障りの無い対応で家事をこなす姿は家庭的な女性を求める男に取ってはドストライクと言った感じの女性だ。


 其の為か、今世の父親と思われる男がやたらと人目の無い家の中で今世の母親に対してベタベタと甘えた様に着いて回って居る。


 まぁ夫婦関係は良好の方が二人の子供で在る俺に取っては助かる。


 子育ての環境としては荒れた家庭環境寄りは遥かにましだ。


 しかし親父殿、産後直ぐの母上とパコろうとするのは辞めた方が良いぞ。


 女性の場合、産後三ヶ月以内は出産後の体調を取り戻す為にパコると言う行為は身体に良く無いと聞く。


 ほらぁ案の定、産後の肥立を見に来た産婆さんに見つかった親父殿がボコられたあげく叱られた。


 まぁ親のパコる現場何て物は、赤ん坊に成ったと言えど俺としては観たくはない。


 それと恥ずかし脱糞行為に対しては流石の俺も初めは戸惑ったが、今は何せ赤ん坊の身の上だ。


 ちょっとしたプレー行為だと自分に言い聞かせて楽しむゲフンゲフン!!イヤ・・・我慢する事にする。


 だって赤ん坊だよ。


 どうしょうも出来無いよ。


 仕方無いじゃない。


 兎に角、現在生後一月の赤ん坊で在る俺に出来る事何て限られて居るんだもん。


 基本的に今の俺の意志で出来る事は、耳を澄ませて此の世界の言葉を覚える事と魔力を鍛える事の二つ。


 前世の記憶や生まれ変わった赤ん坊の脳が柔軟だからなのか、此の世界の言葉を覚えるのは早かった。


 今では専門的な言葉以外なら何とか日常生活で会話の内容が理解出来て居る。


 そう成るともう一つの出来る事、魔力を鍛える此れに限る。


 何せ赤ん坊としては遣る事が無いので何か目的を持って動いてないと下手をすると精神が壊れ兼ね無い。


 昔読んだ本で人間の心が病む原因に何もしない事って言うのが有った。


 一昔前に日本で社員を強制的にリストラさせる為に辞めさせたい社員をリストラ部屋と呼ばれる個室に閉じ込めて、一日中何もさせず放置する事で精神的に追い詰めて会社を自主退社させると言う方法を取って居た。


 今では此の手法が拷問の一つと同じで在ると批判され訴えられた事から大手の会社では此の手のリストラ部屋の手法は遣らなく成ったと言われて居るくらいだ。


 其れくらい何もしないと言う行為は、人の心に悪影響を与える。


 自我の薄い本物の赤ん坊なら問題無いかもしれないが、前世の人格と記憶が在る俺に取っては何もしないと言うのは退屈過ぎて頭がおかしく成りそうだ。


 産婆が「灯り」の魔法を使って見せた事から此の世界には魔法が存在する事が分かった。


 其処から推理して、此の世界には魔法が在ると考えた俺はネット小説やラノベ小説等で良く見る転生者の鍛練法を応用し魔力を鍛える事にする。


 ネット小説やラノベ小説の設定等では、魔力を鍛える為には、魔素と呼ばれる空気中に在る物を取り込んで体内で練り上げると言うのが基本だ。


 そしてネット小説やラノベ小説等では魔力を取り込んで練り上げるのは基本、タンデンと呼ばれるへその下辺りに在る器官と言う設定が多い。


 其処に意識を集中し練り上げた魔力を血液を循環させる様にして身体中へ流したり手の平に集めて放出する事で魔法と言う現象を起こすと言うのが定番だ。


 なら赤ん坊としては遣る事が無い俺としては例え其れがネット小説やラノベ小説等からの知識で有ったとしても此の手の鍛練法を取り入れて独自の魔法鍛練を試して見るしかなかった。


 そして初めて産後さんが使った「灯り」の魔法を見てから一月経った今、俺は自身のタンデンの部分に魔力を感じる事に成功して居る。


 恐るべしラノベ知識。


 フフッ、そうか!! 


 此のタンデンから感じる熱い感覚。


 此れが魔力かっ!!


「オギャア~」


「あらあら、今度はお漏らししたのね。」


 如何、りきんだらオシッコ出ちゃった。


 済まぬ母上!! 面倒をお掛けする。


 子育てや家事で忙しい中、粗相して本当に申し訳ない。


 まぁそんな勘違いも在りながら俺は何とか自分自身の体内に在ると考えららる魔力を感じる事に成功した。


 体内の魔力を感じる事が出来たと言う事はラノベ知識は決して間違いでは無いと言う事だ。


 なら次は、此の体内に在る魔力を同様に使うかだ。


 第一段階として体内の魔力を動かして見る。


 第二段階として体内の魔力を強化する。


 第三段階で魔力を魔法へと昇華するだ。

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