第6話

 ◎ ロビン秘密結社の目的

     正義のために、ひるむことなく世の中の悪に立ち向かう。

 ◎ ロビン秘密結社 10の掟

   1 結社のことを誰にも話してはならない。

   2 仲間と会ったときには必ず「ボラ」と挨拶をする。

   3 けして仲間同士隠し事をしてはならない。

   4 いかなるときも勇気をふるって悪事に立ち向かう。

   5 団員の結束をもって難事件を解決させる。

   6 集会には特別な理由がない限り出席すること。

   7 結社においては男女の区別はしない。

   8 呼び出しを受けた場合ただちに集合すること。

   9 両親や兄弟を大切にすること。

  10 以上のことに反した場合、即刻退会させるものとする。

  

「ここにも書かれてあるけど、仲間の挨拶は『ボラ』というんだ。それと、仲間うちではニックネームで呼ぶ決まりだから、早速きみのニックネームを考えないといけないな。どういったのがいいんだろう?」

 金太は口を尖らせ、天井を見上げながら考え込む。

「向こうにいるときには、デーモンって呼ばれてた」

「デーモンって?」

 金太は、それを聞いてもすぐにピンとこなかったようだ。

「デーモンていうのは、悪魔とか悪霊という意味があって、どうやら痩せてて色が白かったのと、日曜日に教会に行かないからそう呼ばれたらしいんだ」

「そうなんだ。で、きみはそのニックネームは嫌だった?」

「別に……。悪魔って日本語でいわれるとちょっと抵抗があるけど、英語でいわれたぶんにはあまり気にしない。何度もいわれるとマヒしてしまってなんの感情も湧かないよ」

「よし、決まった。きみのニックネームはデーモンにする。早速きみの入会式をしなきゃいけない。今度の土曜日だけど、昼からこの小屋に来てくれないか。みんなに紹介したいんだ」

「ところで金太にはニックネームがないのかい?」

「うーん、誰もつけてくれなかった。それに、金太もニックネームみたいだから」

「そうなんだ」

 納得したように涼介は首を大きく立てに振った。

 金太は涼介と別れて家に帰ると、急いでメンバー全員に集合メールを送信した。

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