今の世の中は便利なもので、犬連れで遊べる施設が沢山ある。

犬連れで電車に乗るのは少し不便だが、回数をこなすうちに慣れては来る、

だからといって吠えて騒いで良い訳ではないのだが。

電車の中。

「ちょっと、お姉ちゃんばっかりポム抱っこしないでよ。」

明日香が隣に座る今日子のペットバックを掴み揺らす。

「あんたねー、重たいって言って渡して来たのは…

明日香でしょ。」

今日子が明日香の手を叩く。

「えー、そんなこと言ってないんだからね。」

「なにそれ、記憶喪失か…

ツンデレ記憶喪失か…」

「ちょっと、二人とも他のお客さんがいるんだから静かにしなさい。」

そう、今日は家族で遠出をしていた。

洋一は流れる景色を見ていた、

油絵を嗜む洋一は自分の好奇心を満たす風景をいつも探している。

最近はもっぱら、娘達とポムを描いていたが、良い風景を見つければ筆をとりたくなる。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい