深海家。






「ただいまー。」


「お邪魔しまーす。」






「あ、お姉ちゃんお帰り。」


一足早く帰宅した明日香が迎えてくれた。






紗英がポムに走りよる。


「えー超可愛いー、


何これ。」






「犬。」


今日子が平淡に答える。






「わーかーってるわよー、


今日子ムカツク。」






「え、なんで?」








「うん、もうそれ飽きたから、止めてね。」






紗英がポムを抱っこする。




一月経ち少し大きくなったポムはモコモコしていた。




「いやー、まだちっちゃいねー


肉球だ、これが世間を騒がす肉球かー。」






ポムは初めて会う人なので一生懸命匂いを嗅いでいた。






「何か、すっごい嗅がれてるーなんで?」






今日子が真顔で答える。


「うーん…臭いとか。」






「あーもういいです、明日香ちゃんポム可愛いねー。」

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