放課後。
紗英が今日子にしがみ付きながら下校していた。
「ちょっと、離してよー、
重たいよー。」
「いいの、何かムカツクから、
いいの。」
「え、なんで?」
今日子が真顔で言う。
何故かほっぺをつねられた。
いつも紗英が曲がる所に差し掛かる。
「じゃあね、紗英。」
「今日は今日子の家に遊びに行くの。」
「えー、中学受験もあるし勉強しなきゃ駄目だよ。」
「私も貴女も受験しないでしょうが、
行ったらまずいの?」
「うん、大丈夫…
すっごく面倒臭いだけ。」
「ふーん、じゃあ平気ね。」
そのまま紗英は今日子を引っ張りながら歩き出した。
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