娘達の前で、お父さんお母さんと教えていると何故か自分達もそう呼びあってしまう…


何故なんだろう。






夕食後、リビングで寛ぎながら洋一はそんな事を考えてテレビを見ていた。






娘達が仔犬を眺めて居る、まだ小さいからか、ずっと眠って居た。






美奈子が何処からか、ゲージになりそうな物を持ってくる、


浅い皿に水とふやかしたドッグフードを入れていた。






「こんなに小さいと、不安ね…


実は大型犬で、すっごく大きくなったらどうしましょう、あなた。」






「え、何かチワワとか…


そんな風に見えるよ。」






「私もそう思えたけど、例えばよ、


例えば、パグにも見えるわよ…


って言ったそばからポメラニアンにも見えるわね。」






「まあ、そこらへんがまざっているんだろ?」






「そこらへんって、あなた。」






洋一は愛想笑いで誤魔化した。

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