ネコミュー船に乗る


漁師町サカナトレール、今浜辺で一人の少年が巨大イカの大群と戦っていた。






ヤルモ


「いけー。」






巨大イカと距離をとりながら、魔弾を放つ、エンペラや腹の部分に直撃するがあまり効果は無いようだ、距離を取っている為か届くまでに弱まってしまうのだった。






ヤルモ


「駄目だ…もっと近付かないと…」






ネコミュー


「ダメミュー、危ないミュー。」






ヤルモ


「ネコミューありがとう、でも、行かなきゃ…直接魔弾を放ち巨大イカを粉砕する。」






砂浜を滑るように走り、炎と氷の魔弾を放つ。






ヤルモ


「くそー、炎も氷も巨大イカの弱点のはずなのに…」




ヤルモが何故魔物に詳しいのか、それはアトランプニには、古代遺跡があると同時にその資料を保管する資料館や図書館が数多くあり、そこでヤルモは子供の頃から過ごしていたからだ。






ネコミュー


「ミュー。」






ヤルモが巨大イカに近付くのと一緒にネコミューもまた側に居た、ヤルモが攻撃をされないように、ネコミューが囮になるのだった。






食腕がネコミューをすり抜ける、そのままヤルモに当たる。




ヤルモ


「ぐは…」






ネコミュー


「ごめんミュー。」






ゲソで器用に立ち食腕を振り回し建物や船を壊し始めた。




ヤルモ


「駄目だ…全然進行を止められない。」






………






その時、勇敢にも巨大イカに立ち向かう者が居た。






「おらー。」




「いくのじゃー。」






漁師町サカナトレールの人々だった。








村長


「皆の衆ーこんな子供だけに戦わして恥ずかしくないのかー、いくのじゃー。」






鍬や包丁やモリで立ち向かう村人たち、次々と砂浜に倒れていく。






「村長ー歯がたちませーん。」






村長


「諦めるなー諦めたら誰がこの町を守るのじゃー。」






「ぐわー。」


「うわー。」

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