約一日かけて、ウシガメ車が着いたのは……アイテムが散乱する場所だった。






エリー


「ハルー、ここは…」






ハルー


「……タヌミュー…」






デジャブ


「妖魔人の遺体はなくなっているな……神官か邪教が持っていったのだろう……」






ハルー


「…今日はここで野宿する…」






エリー


「分かったわ。」






ハルーがアイテムを拾いウシガメ車にのせる。






エリーやデジャブもそれを手伝った……ウシガメは近くの草を食べていた。






夜。






エリー


「ハルー、何があったの?」




ハルー


「突然現れた、妖魔人に教われたのさ……全然かなわなくてタヌミューが俺をかばって……死んだんだ、仇をうちたくて、必死に暴れたけど、腹をやられた……」






エリー


「うん……何で逃げなかったの?


私がいたから、私がいたから逃げなかったの?


何で…?」






ハルー


「違うさ、力の差がありすぎて、何もできなかった、守る事も、逃げることも……エリーの事なんて考える余地なかったよ、アハハ。」






エリー


「…嘘つきね……分かったわ、そう言う事にしとくは、でもね、私は守られてばかりじゃないわよ!!


次は、ちゃんと私を呼んでよね。」






エリーは返事を聞かないでテントに戻った。






空を見上げるハルー。






デジャブ


「どおした?妖魔人は倒したんだ……荷物を回収したらもうここに用はないだろう。」






ハルー


「デジャブ……あんたは妖魔人が来ることを知っていたんだろ?」






デジャブ


「いや、正直ここまでは来てないと思い引き返したんだ……面目ない……」






ハルー


「別に責めている訳じゃない……只、妖魔人の腕を噛みちぎったのは、デジャブなんだろう?」






デジャブ


「さあな……そんなことより身体はどうなんだ?」






ハルー


「……まぁ、すんだ話はどうでもいいか…ああ、身体は大分良い……」






デジャブ


「本当か、エリーは聞いてない正直に話せば良い。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る