突き刺した剣が、風船猫のギザギザの歯に挟まる。






ハルー


「しまった、抜けない!!」








剣がハルーの手を離れ宙を舞う。






エリー


「ハルー。」






風船猫のギザギザの歯がハルーにおおかぶさろうーとしていた。






「ミュー。」






小さなタヌミューの突進が風船猫を弾く。






ハルー


「ありがとう、タヌミュー。」






その隙に剣を取りに走った。






エリー


「超…加速。」




魔力を使い、魔弾の様な速さでハルーの側に向かう。








ハルー


「大丈夫か?エリー、流石に魔の森付近の魔物だな…」






エリー


「大丈夫は私の台詞よ、タヌミューがいなかったら、食べられてたんじゃないの?」






ハルー


「ああ、村を出た直後を思い出すな…ってタヌミュー放っといていいのか?」






風船猫はタヌミューを追い掛け回していた。






「ミュー。」








エリー


「炎はダメ見たいね…あ、そうだ……






ふぅー、風よー、水よー、全てをいざなえー。」






霧のまざった風の渦が風船猫を包み、凍らせた。






ハルー


「よし、流石がエリーだー。」






ハルーは空高く飛び上がり剣を降り下ろした。






ハルー


「どりゃー、どりゃー、切れるぞーざっくり切れてるぞー。」






魔法生物は死ぬと、魔力を空中に散乱させ消える。








エリー


「やったわね。」






ハルー


「おうよ、俺たちは無敵だな。」




タヌミュー


「ミュー。」

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