魔の森に行くには、約十日ほどかかる、途中何もなければの話だが。






北に向かうと、風船猫が現れた、丸い大きな身体に小さな頭や足がついていてふわふわ浮かんでいる。






エリー


「何あれ!?大きなネコミュー!?」






ハルー


「違うよ、変だな魔の森付近に現れる魔物なのに?」






エリー


「えっ!?よく知ってたわね。」






ハルー


「いや、前に冒険者の酒場で魔の森の情報を集めた時に聞いたんだ、あの魔物は半魔法生物で、あの丸い身体が口で、ついている頭や足は飾りなんだって。」






「ミャー。」






エリー


「飾りの頭が鳴いたわよ…」






ハルー


「まぁー会うのは初めてだから…」






風船猫の大きな腹が横にバックリ開きギザギザの尖った歯が並んでいた。






エリー


「あの大きな身体の全てが口なのね…食べたら何処に行くのかしら?本当に魔法生物って…不思議。」






ハルー


「いや、変だぞ、確か正体がばれないように食べる寸前まで口を開かないはず…」






エリー


「…ふーん、で?」






ハルー


「つまり…襲ってくるぞ、剣を抜けー。」






エリー


「私は杖だけどね。」








「ギジャー。」




がしんがしん、と口をならし風船猫が突進してくる。






エリー


「炎よ、渦巻けーファイアー。」






回転する炎の放った、そして、風船猫は炎を食べた。






エリー


「あら…」






ハルー


「あら…じゃないよー!!


行くぞー。」




ハルーの剣が風船猫をとらえた。

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