歪んだ世界の歪んだ少女

藤倉 蒼牙

プロローグ

暗闇の中で、私は願った

"消えてしまいたい'' と


どんなに頑張っても、自分は認められないんだと知ったあの日から、それでも頑張って生きてきた。順応しなければいじめの対象になるのなら、偽りでもいいと笑顔で他人を認めそこに居続けた。でも、そんな生活どんなに頑張っても続く保証はどこにもなかった。

気がつけば、私は毎日体に痣をつくる日々に陥っていた…。見えない場所にできる痛々しい青アザを見つける度に、泣きそうになった。鏡にうつる自分の顔は、悲しいのに怒りで歪んでいた気がする。

"何もしていないのに、どうして私が''

"あいつらなんか死ねばいいのに''

抑えきれない怒りで歪んだ自分の顔は、自分でも恐怖を感じる程酷い有様だった。

学校に行けば、足を引っ掛けられ無様にコケる私を見て笑う男子がいる。それを見て、自分が対象にならないように哀れんだ目を向ける女子がいる。事情を知ろうともしない担任は保健室をすすめ、私はまた逃げた弱虫と笑われる。もううんざりだった。

いじめの事情を親に言っても、現実は何も変わらない。楽しいと言って学校に行く年子の弟は私を見て可哀想だと言った。3つ離れた弟も学校に行かないのはズル休みだという。両親は私と弟を比べては、弟にああならないようにと注意する日々。どこにいても理解されない、見てないから分からないとされた事実に傷つき続ける私はもう限界だった。

布団の中で泣きながら手首を切った小学3年の春、凶暴な自分と出会った…。

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歪んだ世界の歪んだ少女 藤倉 蒼牙 @souga12

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