276 第18話終了時点でのステータス一覧




※便宜上分かり易さの為、本名・愛称・性別等を表記しておりますが、本来『鑑定』及び『鑑定法器』ではこれらは看破できません。

※武器は装備する、つまりは握ることではじめてプラス数値の効果を発揮します。

※基本的に本編とは内容が直結しておりませんので読み飛ばしていただいても結構です。ただし、作者の資料置き場の様なモノですが、若干のネタバレも含まれています。




ハーキュリース=ヴァン=アルトリーリア=クルーガー


愛称:ハーク

種族:ウッドエルフ

性別:男

クラス:『精霊使いの刀師スピリットブリンガー

LV:32

攻撃力:92(刀+90)(大太刀+110)(魔布+5)

防御力:55(大太刀+10)(籠手+8)(魔布+10)(魔獣の抜け皮+10)

魔導力:100(籠手+20)(魔布+5)

速度能力:94(刀-5)(大太刀-11)(籠手-4)(魔布+5)(魔獣の抜け皮+3)

精神力:107(魔布+30)

最大HP(最大耐久力):65(魔布+20)

最大MP(最大魔法力):110(魔布+5)

最大SP(最大持久力):64(魔布+5)


SKILL

 一意専心・一芯同体・示現流・奥義・『断岩だんがん・チェスト』

 奥義・『大日輪』

 一刀流抜刀術奥義・『神風』

 秘剣・『山津波』

 奥義・『朧穿おぼろうがち

 『火魔法の達者ファイアスターター

 『水放射ウォーターショット

 『回復ヒール

 『小石の飛礫ストーンバレット

 『風魔法の達者タイフーンスターター

 『電撃の接触ショックタッチ

 『氷柱の飛礫アイシクル・ショット

 『精霊の加護ブレッシングソウル

 『精霊視』


称号

 なし

功罪

 サイデ村の恩人、トゥケイオスの救い主



補足説明


・一意専心・一芯同体・示現流・奥義・『断岩だんがん・チェスト』

 ハークがこの世界で初めて顕現させたSKILL。無我夢中で発動させたが故か、その時発した言葉全てが技名として世界に刻まれてしまっている。前世の剣術家、示現流開祖・東郷藤兵衛重位とうべえしげかたが見せた、岩塊ですら一刀両断にする秘技を、彼なりにこの世界で完全再現させた技。発動には非常に時間がかかり、約10秒と実戦での使用をためらう程に長い。さらにこの世界のSKILLシステムのお蔭で、技名を一言一句発言しないと上手く発動しないこともある。当然、実戦であれば相手にバレバレ。数々のデメリットを抱えてはいるが、威力は正に断てぬものなし。レベル100のドラゴン相手に逆鱗を斬り裂いている。これさえ決まれば、という超強力なSKILLではあるものの、実戦で使用するには仲間のサポートは必須。また、一撃にほぼ全ての魔力と周囲の精霊の助けを必要とし(尚、精霊が陰ながらサポートしていることをハークは現時点で気づいていない。また、発動に10秒という長い時間を必要とするのは精霊が彼の刀に集まるのにかかる時間も原因の一つ)、SPも大量消費する関係で事実上、一回の戦闘で一発限り。しかも、その後の戦闘がほぼ不可能となるという超絶リスキー技。


・奥義・『大日輪』

 この世界のSKILL構造を理解したハークが新たに開発した刀技。踏み込んで、魔力を込めた刀を360度水平斬りすることで周囲を薙ぎ払う。新開発した大太刀と合わせれば、自分を中心に半径3メートルの周囲を完全に制圧することも可能。本来は対集団戦で威力を発揮する。武器を完全に振り切る関係上、躱されれば大きな隙を相手に晒すことになるが、大太刀のリーチにより後ろに躱されるのであれば問題ないと思われる。大太刀の切れ味と相まって消費魔力の割に威力が高い。


・一刀流抜刀術奥義・『神風KAMIKAZE

 ハークが『連撃』を参考に新開発し、ぶっつけ本番で習得したSKILL。その名の通り抜刀術、つまりは居合斬りであるが、抜刀の際に刀だけでなく鞘にも魔力を流し、鞘の内部で爆発を起こし、その反動を利用して剣速、及び斬撃力を大幅に向上させる技である。無論、無茶な使用法であり、本来であれば刀と鞘へのダメージは計り知れず、双方砕け散ることになりかねないが、刀と鞘を魔力で包むことでコーティングし、この問題をクリアしつつ更に威力の向上に役立てている。また、技の発動、抜刀から攻撃、そして元に戻すかのように納刀という一連の動作をSKILLの流れ自体に組み込んでいる。これにより、構えから「一刀流抜刀術奥義」の言で発動、攻撃からの流れる動きで納刀と同時に「『神風』」の言でシメる、という、技名を発声している最中に攻撃が完了している、この世界では変則的な戦闘SKILLとなるばかりか、技が完結した瞬間にまた同じ技を放つことが出来る体勢に戻るため、1対1で相手を正面に捉え続ける限り隙が全く存在しない効果も生む。

 その剣速は速度に於いて『一つの極致』に達しており、前世の世界に於いて、人間の関節構造上最速を優に超克、ステータスの恩恵を受けた今世の世界だからこそ実現できた剣閃となった。ハークはこの技を『一つの完成形』『限界を乗り越えた一撃』と評している。

 ただし、ハークの体格上の問題、つまりは現在の腕の長さ故に大太刀『斬魔刀』では使うことが出来ず、それよりもリーチの短い剛刀でのみ使用可能である。その為、単体攻撃用、並びに、対人専用SKILLとも言える。


・秘剣・『山津波』

 虎丸の『斬爪飛翔ソニッククロー』を参考に、『音速斬撃ソニック・ブーム』というSKILLにて斬撃を飛ばすことが可能という事を知ったハークが、レベル不足故に『音速斬撃ソニック・ブーム』を習得できなかったがため、新開発したSKILL。所謂、地走り。助走後、或いはその場から魔力を込めた剛刀、或いは大太刀で地面を斬り上げることで土石流を発生させ、込めた無数の斬撃で離れた敵を斬り刻む。対集団でも使えないことはないが、どちらかと言えば対個人戦向け。威力は『大日輪』に大きく劣るが、消費魔力はそれよりも多い。リーチは約15メートル。空中の相手には使用できない上に、リーチ(『斬爪飛翔ソニッククロー』は約30メートル以上)や威力の面で参考にした『斬爪飛翔ソニッククロー』には及ばない。筈だったが、事前に魔力を流す量を調節することで強弱の調節が可能になり、一時的に銘打った剛秘剣・『大・山津波』は威力、リーチ、範囲全てに於いて劇的な向上を見せた。ただし、消費魔力効率は決して良いとは言えないままではある。


・奥義・『朧穿おぼろうがち

 背面の重要可動支点と武器の柄先に魔力の塊を形成し、一斉に爆破。その反動で得た瞬間速度に乗せて腰・肩・肘・手首の連動を行いつつ回転をつけて必殺の突きを繰り出すSKILL。ジョゼフ戦で経験した『瞬動』に、『剛撃』『連撃』と更にハークのアイデアを組み合わせた正に妙技。

 前世であればどんな名刀でもこのような使い方をすれば一撃で使用不能と化すであろうが、この世界では武器を魔力でコーディングすることにより刃の保護を行うことが可能であるために、前世では絶対に使用すら不可能であるこの技も実現可能となる。正にこの世界ならではの技でありSKILL。前世では有り得ない刀技の動きであるだけに、流石のハークも習得するのにかなりの時間を要することになった。完全な対個人戦用の攻撃であり、腕の短さ故に一刀流抜刀術奥義・『神風』が実質剛刀専用技であることを受けて、大太刀『斬魔刀』でも使える技として開発した。示現流・奥義・『断岩』の圧倒的破壊力には流石に敵うべくもないが、攻撃力だけであるなら『神風』や『大日輪』に大きく勝り、消費魔力効率も良い。


・『火魔法の達者ファイアスターター

 火魔法系統の初級、中級魔法を全て使用することが出来るSKILL。習得した中級魔法までに限り、自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能。あくまでも中級までだが、火魔法は威力に特に優れ、花形魔法とも呼ばれる。因みに中級には回復速度を爆発的に高める魔法『灼熱体ヒート・ボディ』があり、これにより回復役を務めることも可能だが、ハークには水系統の『回復ヒール』が使える為、回復効果目的でこの魔法を使用することは無いだろう。


・『水放射ウォーターショット

 水魔法系統の初級魔法。攻撃魔法とは銘打たれているものの、実際の攻撃力は皆無に等しく、勢い良く水を放射して怯ませる程度の効果しかない。因みに飲料水としても使用可能。その為、生活魔法とも揶揄されることもある。水系統の魔法は、他系統の魔法のようにそのまま放っても効果の無い、或いは薄いものが多く、『水魔法使いは創意工夫が命』などとはこの世界ではよく言われる言葉である。


・『回復ヒール

 回復魔法。水系統の魔法であり、水を物質変換して傷を埋めるように治療する。魔力効率は非常に悪い。が、ある程度以上の魔法力の持ち主であれば部位欠損すら治すことが可能。


小石の飛礫ストーンバレット

 土魔法系統の初級魔法。先の若干尖った無数の石弾を次々射出する魔法。同レベル帯同士の戦闘では牽制程度の威力しかないが、非常に回避し辛い。物理的に形成された石弾をぶつけるため、魔法SKILLでありながら完全な物理攻撃である。


風魔法の達者タイフーンスターター

 風魔法系統の初級、中級魔法を全て使用することが出来るSKILL。中級までの風魔法を自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能となる。風魔法は威力は低いが、攻撃を視認し難く、隠匿性の高い攻撃が多い。また、速度向上や空中機動変化用の魔法が中級以上にはあり、更に上級になれば高威力の攻撃魔法SKILLも習得できる。所謂万能属性。


・『電撃の接触ショックタッチ

 雷魔法系統の初級魔法。電撃を纏わせた身体の一部で相手に触れ、一時的に痺れさせる戦闘用魔法SKILL。基本的には手の平に発動させるが、熟練すれば他の箇所でも自由に発動させることも可能。注ぎ込む魔力の量を調整できるようになれば、逆に気付きつけに利用するなどと言う芸当も出来る。


・『氷柱の飛礫アイシクル・ショット

 氷魔法系統の初級魔法。鋭い刃を備えた氷の塊をまるで散弾のように撃ち出す魔法。同レベル帯では牽制程度の威力しかないが、一度にすべてを射出せず次々に形成した氷の飛礫を連続で放つため、無傷では凌ぎ難い。魔法SKILLでありながら完全な物理攻撃でもある。


・『精霊の加護ブレッシングソウル

 クラス『精霊使いの刀師スピリットブリンガー』専用のパッシブSKILL。特定状況下に於いて特定の能力値に加算が行われる、上位クラス専用SKILLとしては典型的なもの。攻撃に関わる数値、攻撃力と魔導力に一定の上昇、精神力と魔法力MPには更なる上昇が視られる。また自身と、近くにいる従魔である精霊種の魔法力自然回復量を倍加させる効力も秘めている。発動条件は『強い信頼関係で結ばれた従魔と共に居る』だけであり、特にペナルティも存在しない。ただし、上記効力であっても上位クラス専用SKILLのプラス効果としては若干おとなしめでもある。


・『精霊視』

 この世界の大気中に存在する魔法の力を生む存在、精霊を視ることが出来得るSKILL。エルフ族の素質を持った者しか取得できない、非常に珍しい先天性SKILL。精霊の動きを見ることで危険を察知したり、敵がどんな魔法を発動させようとしているかの予兆を掴むことが可能な有用性を持つ。更にエルフ族秘伝の技術テクニック、『混成魔法』を実行するには必要不可欠である。



総評

 トドメこそ刺してはいないが、レベル35のタラスクを倒したことでレベルアップした。




虎丸


種族:ビャッコ(精霊獣)

性別:なし(精霊獣になった際に性別の概念が消えた。元々の性別は実はメス)

LV:42

攻撃力:168

防御力:85

魔導力:43

速度能力:247

精神力:80

最大HP(最大耐久力):123

最大MP(最大魔法力):80

最大SP(最大持久力):115

SKILL

 『精霊獣の剛毛皮エレメンタルペレイジ

 『森林の王者キングオブフォレスト

 『斬爪飛翔ソニッククロー

 『野生の狩人ワイルドアサシン

 『強烈咆哮ハウリング・ヒート

 『ランペイジ・タイガー』

 『鑑定』

 『念話』

称号

 ハーキュリースの守護精霊獣

功罪

 トゥケイオスの救い手



・『精霊獣の剛毛皮エレメンタルペレイジ

 大型の四足型魔獣種の一部が持つ特殊能力『魔獣の剛毛皮ワイルドペレイジ』の強化版。ビャッコに進化の際、獲得した。戦闘中に全身の毛が強靭になり、生半可な斬撃を弾き、打撃にも強い。レベルに比べ低い防御力をこれで補う。


・『森林の王者キングオブフォレスト

 フォレストタイガーのみが持つ特殊能力『森林の悪魔フォレストランペイジ』がビャッコに進化した際に強化されたSKILL。『森林の悪魔フォレストランペイジ』が森林での戦闘時のみ機動力を向上させる効果に対して、障害物が多い場所であれば何処でも発動するようになった。この為、ビャッコは元々のステータス傾向も手伝い、かなりのスピード特化となる。


・『斬爪飛翔ソニッククロー

 ビャッコに進化した際に獲得した新SKILL。斬撃を飛ばす武術SKILL『音速斬撃ソニック・ブーム』に対する、飛ぶ斬撃の魔獣版。効果もほぼ同じ。


・『野生の狩人ワイルドアサシン

 フォレストタイガーの頃から持つSKILL。暗殺用SKILLのようなもので、隠れれば周囲に溶け込み見つかりにくくなり、その状態で敵に発見されずに初撃を与えられるとダメージボーナスを得られる。


・『強烈咆哮ハウリング・ヒート

 一部の魔物・魔獣種・龍種が使う大咆哮。主に威嚇の他、大音響による耳をつんざく効果、ヘイトを集めたり、恐慌を与えたりといった効果を対象に与えるが、龍種など能力が高くなると物理的な力を持つようになり、人間種など軽く吹き飛ばしたりできるようになる。


・『ランペイジ・タイガー』

 ハークの新刀技開発中の修練にいつもの如く付き合っていたら、習得出来てしまったSKILL。最高速度まで到達しつつ前足の爪を突き出しながら高速回転し突撃する。かなりの荒業と言えるが、使用者がスピードの申し子たる虎丸である以上、事実上ほぼ回避不能かつ一切合切を穿ち貫く超威力高性能SKILLである。技の名付け親はアルティナことテルセウス。元ネタは赤髭卿の数ある必殺技の一つ『ドラゴン・レイド』から。


・『鑑定』

 相手のレベルを瞬時に読むことが出来るSKILL。更に時間をかけて対象者を凝視すれば、ステータス、所持SKILL、称号や功罪、さらには現在のHP、MP、SPまで看破出来るようになる。その為、戦闘には非常に有効なSKILLであり、『鑑定』SKILL持ちにブラフは通用しない程である。が、取得条件が非常に困難で、人間種全体で見ても取得者は僅か。


・『念話』

 喉の構造から言葉を発することの出来ぬ魔物、魔獣種、龍種が意思疎通を行う際に使用するSKILL。ある程度の高度な頭脳を持っていなければ意味は無く、そういう意味でもある程度以上の上位種でなければ扱うことは出来ない。水中を始め、発声不能な状況でも会話可能であり、『念話』SKILL持ちであっても基本的には他人の会話内容を盗み聞くことは出来ないため、実はかなりの有用SKILL。ただし、『鑑定』SKILL並みに取得条件は困難で、亜人種にはそれなりに居るが、人族での習得者は少ない。『念話』可能距離は通常100メートル程度。熟練者は1キロメートルまで届くが、対象者の位置を正確に掴んでいなければならない。尚、受け手側の精神値が高ければ、煩い場合や煩わしい場合に遮断することも可能。



総評

 前回、『キカイヘイ』との戦闘によりレベル上昇ギリギリだったものが、今回のタラスク戦を経て第15話以来久々のレベルアップを果たした。虎丸の種族特性SKILLはレベルアップごとにほんの僅かだがその効果が上昇するものばかりである。さらに五感ですら増々鋭敏になっていくため、実はレベルアップの恩恵は人間種よりも高い。




日毬


種族:エレメントシルクモス(精霊蟲)

性別:なし(精霊種への進化と共に性別の概念は消えた。元々の性別はメス)

LV:38

攻撃力:22~131(通常時53)

防御力:54~81(通常時57)

魔導力:115~215(通常時212)

速度能力:44~200(通常時122)

精神力:82

最大HP(最大耐久力):55~102(通常時73)

最大MP(最大魔法力):207

最大SP(最大持久力):93

SKILL

 『同調能力シンクロニズム

 『変態トランスフォーメーション

 『蟲の知らせシックスセンス

 『風魔法の極者ストームマスター

 『土魔法の極者アイランドマスター

 『水魔法の極者ブルーマスター


称号

 ハーキュリースの守護精霊蟲

功罪

 トゥケイオスの救い手



・『同調能力シンクロニズム

 グレイトシルクワームどころか誕生する前の卵の時代から備えていた種族SKILL。この能力により親や同族から情報と共にある程度の記憶を受け継ぐ。それだけでなく、種族が異なっていても自身との共通点があれば、稀に心を通い合わせる助けともなる。


・『変態トランスフォーメーション

 グレイトシルクモスを始めとした高位の魔蟲種が持ち合わせる種族SKILL。大きさの他、日毬の場合には魔法特化の通常モードと、六枚の翅が大きくなる一方で身体がスリムになるスピード重視の飛行特化モードの2タイプへと魔力を消費して変化出来ていたが、エレメントシルクモスに進化したことにより、前脚一対が蟷螂を思わせる鎌状へと変化する近接戦闘モードへの形態変化も可能となった。これにより攻撃力、防御力、速度能力と最大HPの値が劇的に上下する。変化に要する時間は数秒程度。更に日毬のレベルが今以上に上昇すれば、防御特化である甲虫モードにも変化可能になる。

 因みに近接戦闘モードは肉食蟲モードでもあり、人間族の口に当たる口吻が形成され、食事も摂れるようになる。


・『蟲の知らせシックスセンス

 グレイトシルクワームなどの上位魔蟲種が本当に稀に発現できる種族SKILL。自分や、自身に深い関係を持つ存在に対して、不確定な未来、主に危機的状況予測を観測出来る。その能力の原理は『同調能力シンクロニズム』にあり、自身の意識の一部を切り離して周囲の精霊と同化させることにある。特に関係の深い相手には生霊に近い分け御霊わけみたまを形成することがあり、その身に降りかかる不幸を予測出来る他、様々な効力を与えることもある。

 ただし、このSKILLはレベルアップや成長と共に珍しくも性能が低下する傾向がある。これは幼体時代が満足に移動も適わない弱々しい存在であることに起因しているが、成体となり最早自身の意思で何処にでも自由に飛んでいける日毬は、距離的に近くなければ効果を及ぼせず、未来予測も短時間の危機的状況に限定される。


・『風魔法の極者ストームマスター

 風魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの風魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。速度向上や空中機動変化、防御などの援護用の他、隠匿性は高いが威力のやや低い攻撃から超強力な攻撃までも使いこなすことが出来る万能性を持つ。


・『土魔法の極者アイランドマスター

 土魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの土魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。土魔法は野外活動する際に便利な生活魔法が多く、サバイバルに非常に向いており、他は物理的な攻撃と防御SKILLを備えている。


・『水魔法の極者ブルーマスター

 水魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの水魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。水魔法はその殆どが生活用魔法で、直接相手を攻撃する魔法は上級まで皆無で、しかも2種しかない。その2種の攻撃魔法も加減が非常に難しい為、水魔法使いは創意工夫が無ければやっていけないと言われる。



総評

 前回に引き続き、またもレベルが上がった。これは、生まれて実はまだ一年にも達していないという、幼さゆえのことでもある。内面も急速に成長を遂げてはいるが、ぶっぱ癖だけはまだまだ治りそうにない。




スウェシア


愛称:シア

種族:ジャイアントハーフ

性別:女

クラス:『戦士ファイター

LV:37

攻撃力:119(大槌+27)(試作型法器合成槌+22or55)

防御力:119(鎧+18)

魔導力:38

速度能力:85(大槌-15)(鎧-15)(試作型法器合成槌-22)

精神力:78

最大HP(最大耐久力):139

最大MP(最大魔法力):67

最大SP(最大持久力):135

SKILL

 『剛撃』

 『連撃』

 『剛乱撃』

 『剛連撃』

 『瞬動』

 『瞬撃』〈NEW〉

称号

 古都の武具職人

功罪

 トゥケイオスの救い手



・『剛撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで威力を高めるSKILL。武術SKILLとしては単純なもので全ての戦士系クラスが最初に取得する。実は隠れた利点として、魔力でコーティングすることで一時的に武器の強度を高めているのだが、これに気付いているものはベテランでも少ない。


・『連撃』

 武器に魔力を込め、その直ぐ後ろで噴射装置の如く魔力を爆破し、攻撃速度を飛躍的に向上させるSKILL。使用し続ける時間と攻撃回数によって消費魔力が変わる。これも『剛撃』と同じ隠れた利点を持つが、やはり気付いているものはごく少数。


・『剛乱撃』

 『剛連撃』と非常に酷似したSKILL。ある意味劣化版とも言える。このSKILLは攻撃力と攻撃速度はそのままにコントロールをある程度手放しており、それが消費MP軽減に役立っている。それ故に精密な攻撃は出来なくなっており、ランダム、または決まった攻撃に近くなる。


・『剛連撃』

 名の通り『剛撃』と『連撃』を組み合わせたような武術SKILL。魔力を武器に込めて攻撃力を向上させた状態で『連撃』並みの速度で連続攻撃を仕掛ける。複合SKILLであるために消費魔力は高く、使用し続ける時間によって加速度的に増していく。最低でもレベル30にまで達した猛者にしか習得できないと言われており、強者の登竜門SKILLとも呼ばれる。が、シアは特訓の末にレベル29にて習得している。


・『瞬動』

 移動速度強化の高等SKILL。背中や肩、腰、足裏などに『連撃』の要領で魔力を爆破、噴射させ推力を得る。当然だが、加減を間違えれば自爆技となってしまう上に、ほんの少しのミスでバランスを崩し転倒する危険なSKILL。


・『瞬撃』〈NEW〉

 『瞬動』と『剛撃』を組み合わせたSKILL。直線的な動きとはいえ、超スピードとパワーを併せ持った必殺攻撃。シンプルで強い攻撃手段故に、非常に対策が難しい技の一つ。高等技でありながら消費MPもそこまで高くはない。



総評

 新SKILL『瞬撃』習得と、シア自身が発案、開発した、法器を内部に組み込んだ新カテゴリー武器により実力を大きく伸ばし、半ばハークから譲られた形にもなったが、タラスク相手に見事トドメを刺してみせて一気に二レベル上昇を果たした。今後は試作品である新カテゴリー武器の完成を目指しつつ、同時に『瞬撃』の更なる高等SKILL習得を目指すこととなる。本人は気づいていないが、実は上位クラス進化への時も近い。




フーゲイン=アシモフ


種族:鬼

性別:男

クラス:『龍拳士ジークンドーマスター

LV:37

攻撃力:190

防御力:136

魔導力:37

速度能力:110

精神力:65

最大HP(最大耐久力):126

最大MP(最大魔法力):65

最大SP(最大持久力):124

SKILL

 『零距離打ワン・インチ

 『功龍拳ドラゴンブロー

 『双功龍ダブルドラゴンブロー

 『龍連撃ドラゴンラッシュ

 『旋空脚サマーソルトストライク

 『龍翔咆哮脚レイジングドラゴンシュート

 『龍反射ドラゴンカウンター

 『竜輝発勁エンター・ザ・ドラゴン

 『龍拳の道を歩む者ロード・オブ・ザ・ドラゴン

称号

 ワレンシュタイン軍上級大将(謹慎中)

功罪

 ワレンシュタイン領の守り手



・『零距離打ワン・インチ

 フーゲインの得意技。拳が届く状態からであればどんな体勢からでも放つことができる。外部破壊、内部破壊どちらにでも対応可能。


・『功龍拳ドラゴンブロー

 フーゲインの修めた龍拳道の基本技。闘気を籠めた一撃を裏拳にて放つ。フーゲインはあまり使わない。


・『双功龍ダブルドラゴンブロー

 ボディブローと裏拳をほぼ同時のタイミングで放つ技。


・『龍連撃ドラゴンラッシュ

 一瞬の内に十連撃を放つことのできるSKILL。剛連撃と違って一撃ごとにMPやSPを消費せず、まとめて消費する。連続攻撃の速度は圧倒的で、剛連撃の比ではない。


・『旋空脚サマーソルトストライク

 バク転宙返りの勢いで蹴り技を繰り出すSKILL。コンビネーションのシメや対空など様々な場面で使用する。一撃の攻撃力で言えばフーゲインのSKILLの中で二番目。


・『龍翔咆哮脚レイジングドラゴンシュート

 龍の咢を模した闘気を纏いて跳び蹴りで突撃する技。フーゲインの持つ全SKILLの中で、他を大きく引き離した攻撃力を持つ。ただし、かなり大味な技なので屈まれてしまえば当たらないなどの欠点もある。当てる為の一工夫が必要。


・『龍反射ドラゴンカウンター

 相手の攻撃の方向や手段を事前に予測、見極めた上で発動することにより受けた攻撃に対して無理に逆らうことなく、自身の身体に染み渡らせたカウンター技で反撃する龍拳士秘技中の秘技。


・『竜輝発勁エンター・ザ・ドラゴン

 龍拳道奥義中の奥義。これを修めることこそが文字通りマスターへの登竜門である。最大MPの半分を消費し、自身の肉体を瞬時に完全回復させる。効果は自身のみではあるが、回復魔導士が使う『回復ヒール』や『回帰リカバー』などとは比較にならない速度で回復する。重傷を負った場合で発動すれば、魔力効率という意味でも効果が高い。


・『龍拳の道を歩む者ロード・オブ・ザ・ドラゴン

 上位クラス『龍拳士ジークンドーマスター』専用パッシブSKILL。近接戦闘能力に関わるステータス値に凄まじいほどの加算値を得る。具体的には攻撃力、防御力、最大HP値、最大SP値にである。ただし、ペナルティがあり、武具の一切を身に着けることができず、せいぜいが丈夫な服程度。至近距離で相手と常に戦うことも相まって、よく服が破れてしまう。



総評

 ハークとの合同稽古により、その技は更なる冴えを見せ始め、タラスク戦を経てレベルアップも果たした。相変わらず謹慎中の身であるが、ギルド寄宿学校での講師生活は自身の技術を見直す良い機会と捉えており、それなりに充実している模様。




ヴィラデルディーチェ=ヴィラル=トルファン=ヴェアトリクス


愛称:ヴィラデル

種族:砂漠エルフ

性別:女

クラス:『魔法戦士ミスティックファイター

LV:39

攻撃力:98(大剣+37)

防御力:84(鎧+12)

魔導力:131(籠手+20)

速度能力:108(大剣-20)(防具-15)

精神力:107

最大HP(最大耐久力):99

最大MP(最大魔法力):130

最大SP(最大持久力):106

SKILL

 『氷魔法の極者フローズンマスター

 『火魔法の達者ファイアスターター

 『雷魔法の極者ライトニングマスター

 『風魔法の極者ストームマスター

 『土魔法の初級者グラウンドノーヴィス

 『連撃』

 『剛撃』

 『剛連撃』

 『瞬動』〈NEW〉

 『精霊視』

称号

 アルテア国の救世主

功罪

 強盗、窃盗、詐欺、傷害、ドルファ村の恩人、アルテア国の恩人



・『氷魔法の極者フローズンマスター

 氷魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの氷魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。魔法が本職である『魔法使いマジックユーザー』であっても、レベル35前後でこのSKILLまで到達しているものは数少ない。


・『火魔法の達者ファイアスターター

 火魔法系統の初級、中級までの全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。

あくまでも中級までだが、火魔法は威力に特に優れる。因みに火魔法には中級に回復速度を爆発的に高める治癒魔法があり、これにより回復役を務めることが可能。


・『雷魔法の極者ライトニングマスター

 雷魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの雷魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。魔法が本職である『魔法使いマジックユーザー』であっても、レベル35前後でこのSKILLまで到達しているものは数少なく、2つ以上も極者SKILLを持つヴィラデルはまさに魔法の申し子。


・『風魔法の極者ストームマスター

 風魔法系統の以下同文。魔法が本職である『魔法使いマジックユーザー』であっても、レベル35前後でこのSKILLまで到達しているものは数少なく、3つまで所持できているのは本人の資質も多分に関係してはいるが、エルフの長い寿命が故とも言える。


・『土魔法の初級者グラウンドノーヴィス

 土魔法系統の初級魔法を全て使うことが出来るSKILL。土魔法は野外活動する際に便利な魔法が多く、その為に取得した。


・『剛撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで威力を高めるSKILL。武術SKILLとしては単純なもので全ての戦士系クラスが最初に取得する。実は隠れた利点として、魔力でコーティングすることで一時的に武器の強度を高めているのだが、これに気付いているものはベテランでも少ない。


・『連撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで、一時的に攻撃速度を高めるSKILL。使用し続ける時間によって消費魔力は変わる。これも『剛撃』と同じ隠れた利点を持つが、やはり気付いているものはごく少数。


・『剛連撃』

 名の通り『剛撃』と『連撃』を組み合わせたような武術SKILL。魔力を武器に込めて攻撃力を向上させた状態で『連撃』並みの速度で連続攻撃を仕掛ける。複合SKILLであるために消費魔力は高く、使用し続ける時間によって加速度的に増していく。最低でもレベル30にまで達した猛者にしか習得できないと言われており、強者の登竜門SKILLとも呼ばれる。


・『瞬動』〈NEW〉

 移動速度強化の高等SKILL。背中や肩、腰、足裏などに『連撃』の要領で魔力を爆破、噴射させ推力を得る。当然だが、加減を間違えれば自爆技となってしまう上に、ほんの少しのミスでバランスを崩し転倒する危険なSKILL。


・『精霊視』

 この世界の大気中に存在する魔法の力を生む存在、精霊を視ることが出来得るSKILL。エルフ族の素質を持った者しか取得できない、非常に珍しい先天性SKILL。精霊の動きを見ることで危険を察知したり、敵がどんな魔法を発動させようとしているかの予兆を掴むことが可能な有用性を持つ。更にエルフ族秘伝の技術テクニック、『混成魔法』を実行するには必要不可欠である。



総評

 久々に新しいSKILLを習得し、今回のタラスク戦でレベルも上昇、ついに超大台であるレベル40にまであと1レベルと迫った。

 最近の彼女の機嫌が実に良いのは、ここ半年強で次々とレベルアップしていることが要因の一つでもある。ただ、一方でレベル39にまで到達したにもかかわらず、未だ上位クラスを取得できていないこともあり、少しだけ焦燥感も抱き始めている。これは、無論、ハークが既に上位クラスを得ていることも無関係ではない。




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