224 第15話終了時点でのステータス一覧




※便宜上分かり易さの為、本名・愛称・性別等を表記しておりますが、本来『鑑定』及び『鑑定法器』ではこれらは看破できません。

※武器は装備する、つまりは握ることではじめてプラス数値の効果を発揮します。

※いつもは基本的に本編とは内容が直結しておりませんので読み飛ばしていただいても結構だったのですが、今回はかなり重要な回となっております。




ハーキュリース=ヴァン=アルトリーリア=クルーガー


愛称:ハーク

種族:ウッドエルフ

性別:男

クラス:『精霊使いの刀師スピリットブリンガー』〈NEW〉

LV:30

攻撃力:86(刀+90)(大太刀+110)(魔布+5)

防御力:50(大太刀+10)(籠手+8)(魔布+10)

魔導力:95(籠手+20)(魔布+5)

速度能力:88(刀-5)(大太刀-11)(籠手-4)(魔布+5)

精神力:102(魔布+30)

最大HP(最大耐久力):59(魔布+20)

最大MP(最大魔法力):104(魔布+5)

最大SP(最大持久力):58(魔布+5)


SKILL

 一意専心・一芯同体・示現流・奥義・『断岩だんがん・チェスト』

 奥義・『大日輪』

 一刀流抜刀術奥義・『神風』

 秘剣・『山津波』

 奥義・『朧穿おぼろうがち

 『火魔法の達者ファイアスターター

 『水放射ウォーターショット

 『回復ヒール

 『小石の飛礫ストーンバレット

 『風魔法の達者タイフーンスターター

 『電撃の接触ショックタッチ

 『氷柱の飛礫アイシクル・ショット

 『精霊の加護ブレッシングソウル』〈NEW〉

 『精霊視』


称号

 なし

功罪

 サイデ村の恩人、トゥケイオスの救い主〈NEW〉



補足説明


・一意専心・一芯同体・示現流・奥義・『断岩だんがん・チェスト』

 ハークがこの世界で初めて顕現させたSKILL。無我夢中で発動させたが故か、その時発した言葉全てが技名として世界に刻まれてしまっている。前世の剣術家、示現流開祖・東郷藤兵衛重位とうべえしげかたが見せた、岩塊ですら一刀両断にする秘技を、彼なりにこの世界で完全再現させた技。発動には非常に時間がかかり、約10秒と実戦での使用をためらう程に長い。さらにこの世界のSKILLシステムのお蔭で、技名を一言一句発言しないと上手く発動しないこともある。当然、実戦であれば相手にバレバレ。数々のデメリットを抱えてはいるが、威力は正に断てぬものなし。レベル100のドラゴン相手に逆鱗を斬り裂いている。これさえ決まれば、という超強力なSKILLではあるものの、実戦で使用するには仲間のサポートは必須。また、一撃にほぼ全ての魔力と周囲の精霊の助けを必要とし(尚、精霊が陰ながらサポートしていることをハークは現時点で気づいていない。また、発動に10秒という長い時間を必要とするのは精霊が彼の刀に集まるのにかかる時間も原因の一つ)、SPも大量消費する関係で事実上、一回の戦闘で一発限り。しかも、その後の戦闘がほぼ不可能となるという超絶リスキー技。


・奥義・『大日輪』

 この世界のSKILL構造を理解したハークが新たに開発した刀技。踏み込んで、魔力を込めた刀を360度水平斬りすることで周囲を薙ぎ払う。新開発した大太刀と合わせれば、自分を中心に半径3メートルの周囲を完全に制圧することも可能。本来は対集団戦で威力を発揮する。武器を完全に振り切る関係上、躱されれば大きな隙を相手に晒すことになるが、大太刀のリーチにより後ろに躱されるのであれば問題ないと思われる。大太刀の切れ味と相まって消費魔力の割に威力が高い。


・一刀流抜刀術奥義・『神風KAMIKAZE

 ハークが『連撃』を参考に新開発し、ぶっつけ本番で習得したSKILL。その名の通り抜刀術、つまりは居合斬りであるが、抜刀の際に刀だけでなく鞘にも魔力を流し、鞘の内部で爆発を起こし、その反動を利用して剣速、及び斬撃力を大幅に向上させる技である。無論、無茶な使用法であり、本来であれば刀と鞘へのダメージは計り知れず、双方砕け散ることになりかねないが、刀と鞘を魔力で包むことでコーティングし、この問題をクリアしつつ更に威力の向上に役立てている。また、技の発動、抜刀から攻撃、そして元に戻すかのように納刀という一連の動作をSKILLの流れ自体に組み込んでいる。これにより、構えから「一刀流抜刀術奥義」の言で発動、攻撃からの流れる動きで納刀と同時に「『神風』」の言でシメる、という、技名を発声している最中に攻撃が完了している、この世界では変則的な戦闘SKILLとなるばかりか、技が完結した瞬間にまた同じ技を放つことが出来る体勢に戻るため、1対1で相手を正面に捉え続ける限り隙が全く存在しない効果も生む。

 その剣速は速度に於いて『一つの極致』に達しており、前世の世界に於いて、人間の関節構造上最速を優に超克、ステータスの恩恵を受けた今世の世界だからこそ実現できた剣閃となった。ハークはこの技を『一つの完成形』『限界を乗り越えた一撃』と評している。

 ただし、ハークの体格上の問題、つまりは現在の腕の長さ故に大太刀『斬魔刀』では使うことが出来ず、それよりもリーチの短い剛刀でのみ使用可能である。その為、単体攻撃用、並びに、対人専用SKILLとも言える。


・秘剣・『山津波』

 虎丸の『斬爪飛翔ソニッククロー』を参考に、『音速斬撃ソニック・ブーム』というSKILLにて斬撃を飛ばすことが可能という事を知ったハークが、レベル不足故に『音速斬撃ソニック・ブーム』を習得できなかったがため、新開発したSKILL。所謂、地走り。助走後、或いはその場から魔力を込めた剛刀、或いは大太刀で地面を斬り上げることで土石流を発生させ、込めた無数の斬撃で離れた敵を斬り刻む。対集団でも使えないことはないが、どちらかと言えば対個人戦向け。威力は『大日輪』に大きく劣るが、消費魔力はそれよりも多い。リーチは約15メートル。空中の相手には使用できない上に、リーチ(『斬爪飛翔ソニッククロー』は約30メートル以上)や威力の面で参考にした『斬爪飛翔ソニッククロー』には及ばない。筈だったが、事前に魔力を流す量を調節することで強弱の調節が可能になり、一時的に銘打った剛秘剣・『大・山津波』は威力、リーチ、範囲全てに於いて劇的な向上を見せた。ただし、消費魔力効率は決して良いとは言えないままではある。


・奥義・『朧穿おぼろうがち

 背面の重要可動支点と武器の柄先に魔力の塊を形成し、一斉に爆破。その反動で得た瞬間速度に乗せて腰・肩・肘・手首の連動を行いつつ回転をつけて必殺の突きを繰り出すSKILL。ジョゼフ戦で経験した『瞬動』に、『剛撃』『連撃』と更にハークのアイデアを組み合わせた正に妙技。

 前世であればどんな名刀でもこのような使い方をすれば一撃で使用不能と化すであろうが、この世界では武器を魔力でコーディングすることにより刃の保護を行うことが可能であるために、前世では絶対に使用すら不可能であるこの技も実現可能となる。正にこの世界ならではの技でありSKILL。前世では有り得ない刀技の動きであるだけに、流石のハークも習得するのにかなりの時間を要することになった。完全な対個人戦用の攻撃であり、腕の短さ故に一刀流抜刀術奥義・『神風』が実質剛刀専用技であることを受けて、大太刀『斬魔刀』でも使える技として開発した。示現流・奥義・『断岩』の圧倒的破壊力には流石に敵うべくもないが、攻撃力だけであるなら『神風』や『大日輪』に大きく勝り、消費魔力効率も良い。


・『火魔法の達者ファイアスターター

 火魔法系統の初級、中級魔法を全て使用することが出来るSKILL。習得した中級魔法までに限り、自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能。あくまでも中級までだが、火魔法は威力に特に優れ、花形魔法とも呼ばれる。因みに中級には回復速度を爆発的に高める魔法『灼熱体ヒート・ボディ』があり、これにより回復役を務めることも可能だが、ハークには水系統の『回復ヒール』が使える為、回復効果目的でこの魔法を使用することは無いだろう。


・『水放射ウォーターショット

 水魔法系統の初級魔法。攻撃魔法とは銘打たれているものの、実際の攻撃力は皆無に等しく、勢い良く水を放射して怯ませる程度の効果しかない。因みに飲料水としても使用可能。その為、生活魔法とも揶揄されることもある。水系統の魔法は、他系統の魔法のようにそのまま放っても効果の無い、或いは薄いものが多く、『水魔法使いは創意工夫が命』などとはこの世界ではよく言われる言葉である。


・『回復ヒール

 回復魔法。水系統の魔法であり、水を物質変換して傷を埋めるように治療する。魔力効率は非常に悪い。が、ある程度以上の魔法力の持ち主であれば部位欠損すら治すことが可能。


小石の飛礫ストーンバレット

 土魔法系統の初級魔法。先の若干尖った無数の石弾を次々射出する魔法。同レベル帯同士の戦闘では牽制程度の威力しかないが、非常に回避し辛い。物理的に形成された石弾をぶつけるため、魔法SKILLでありながら完全な物理攻撃である。


風魔法の達者タイフーンスターター

 風魔法系統の初級、中級魔法を全て使用することが出来るSKILL。中級までの風魔法を自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能となる。風魔法は威力は低いが、攻撃を視認し難く、隠匿性の高い攻撃が多い。また、速度向上や空中機動変化用の魔法が中級以上にはあり、更に上級になれば高威力の攻撃魔法SKILLも習得できる。所謂万能属性。


・『電撃の接触ショックタッチ

 雷魔法系統の初級魔法。電撃を纏わせた身体の一部で相手に触れ、一時的に痺れさせる戦闘用魔法SKILL。基本的には手の平に発動させるが、熟練すれば他の箇所でも自由に発動させることも可能。注ぎ込む魔力の量を調整できるようになれば、逆に気付きつけに利用するなどと言う芸当も出来る。


・『氷柱の飛礫アイシクル・ショット

 氷魔法系統の初級魔法。鋭い刃を備えた氷の塊をまるで散弾のように撃ち出す魔法。同レベル帯では牽制程度の威力しかないが、一度にすべてを射出せず次々に形成した氷の飛礫を連続で放つため、無傷では凌ぎ難い。魔法SKILLでありながら完全な物理攻撃でもある。


・『精霊の加護ブレッシングソウル』〈NEW〉

 クラス『精霊使いの刀師スピリットブリンガー』専用のパッシブSKILL。特定状況下に於いて特定の能力値に加算が行われる、上位クラス専用SKILLとしては典型的なもの。攻撃に関わる数値、攻撃力と魔導力に一定の上昇、精神力と魔法力MPには更なる上昇が視られる。また自身と、近くにいる従魔である精霊種の魔法力自然回復量を倍加させる効力も秘めている。発動条件は『強い信頼関係で結ばれた従魔と共に居る』だけであり、特にペナルティも存在しない。ただし、上記効力であっても上位クラス専用SKILLのプラス効果としては若干おとなしめでもある。


・『精霊視』

 この世界の大気中に存在する魔法の力を生む存在、精霊を視ることが出来得るSKILL。エルフ族の素質を持った者しか取得できない、非常に珍しい先天性SKILL。精霊の動きを見ることで危険を察知したり、敵がどんな魔法を発動させようとしているかの予兆を掴むことが可能な有用性を持つ。更にエルフ族秘伝の技術テクニック、『混成魔法』を実行するには必要不可欠である。



総評

 ついにレベル30という大台に到達し、クラスが上位のものへと進化したハーク。

 『精霊使いの刀師スピリットブリンガー』クラス専用SKILLの効果により、攻撃力と魔導力が10、最大MPが15、精神力が20上昇している。元々種族的に高い魔法関係の数値にブーストを得たこともあり、『魔布襦袢』装備時には余程の魔導の達者でも大きなレベル差がない限りは勝負にならない程である。また、最大MPが100を超えたことで、手首から先の欠損ですら『回復ヒール』でのMP全消費により再生が可能となった。圧倒的な近接剣戟能力は更に強化。発動条件も緩い為、ほぼ発動しっ放しである。ただ、MP自然回復力倍化に関しては、例えば全消費した魔法力の完全回復に要する睡眠必要時間は16時間であったものが8時間へと変化する程度であることから、恩恵は少なくは無いものの強力とは言えず、一度の戦闘に影響を及ぼす程の能力ではなく、あくまでも補助。

 この『精霊使いの刀師スピリットブリンガー』取得に関しては、レベル30に達したこと、2体目の精霊種を従魔としたこと、功罪に2個目の功名を取得したことの内、複数、もしくは3つ全てが関係していると予測出来る。何しろ、精霊種を2体も同時に従魔とした人間族は過去に存在しておらず、同クラスはエルザルドの『森羅万象サーチ』でも検索不可で、詳細に謎が多い。




虎丸


種族:ビャッコ(精霊獣)

性別:なし(精霊獣になった際に性別の概念が消えた。元々の性別は実はメス)

LV:41

攻撃力:165

防御力:82

魔導力:42

速度能力:244

精神力:77

最大HP(最大耐久力):120

最大MP(最大魔法力):77

最大SP(最大持久力):112

SKILL

 『精霊獣の剛毛皮エレメンタルペレイジ

 『森林の王者キングオブフォレスト

 『斬爪飛翔ソニッククロー

 『野生の狩人ワイルドアサシン

 『強烈咆哮ハウリング・ヒート

 『ランペイジ・タイガー』

 『鑑定』

 『念話』

称号

 ハーキュリースの守護精霊獣

功罪

 トゥケイオスの救い手〈NEW〉



・『精霊獣の剛毛皮エレメンタルペレイジ

 大型の四足型魔獣種の一部が持つ特殊能力『魔獣の剛毛皮ワイルドペレイジ』の強化版。ビャッコに進化の際、獲得した。戦闘中に全身の毛が強靭になり、生半可な斬撃を弾き、打撃にも強い。レベルに比べ低い防御力をこれで補う。


・『森林の王者キングオブフォレスト

 フォレストタイガーのみが持つ特殊能力『森林の悪魔フォレストランペイジ』がビャッコに進化した際に強化されたSKILL。『森林の悪魔フォレストランペイジ』が森林での戦闘時のみ機動力を向上させる効果に対して、障害物が多い場所であれば何処でも発動するようになった。この為、ビャッコは元々のステータス傾向も手伝い、かなりのスピード特化となる。


・『斬爪飛翔ソニッククロー

 ビャッコに進化した際に獲得した新SKILL。斬撃を飛ばす武術SKILL『音速斬撃ソニック・ブーム』に対する、飛ぶ斬撃の魔獣版。効果もほぼ同じ。


・『野生の狩人ワイルドアサシン

 フォレストタイガーの頃から持つSKILL。暗殺用SKILLのようなもので、隠れれば周囲に溶け込み見つかりにくくなり、その状態で敵に発見されずに初撃を与えられるとダメージボーナスを得られる。


・『強烈咆哮ハウリング・ヒート

 一部の魔物・魔獣種・龍種が使う大咆哮。主に威嚇の他、大音響による耳をつんざく効果、ヘイトを集めたり、恐慌を与えたりといった効果を対象に与えるが、龍種など能力が高くなると物理的な力を持つようになり、人間種など軽く吹き飛ばしたりできるようになる。


・『ランペイジ・タイガー』

 ハークの新刀技開発中の修練にいつもの如く付き合っていたら、習得出来てしまったSKILL。最高速度まで到達しつつ前足の爪を突き出しながら高速回転し突撃する。かなりの荒業と言えるが、使用者がスピードの申し子たる虎丸である以上、事実上ほぼ回避不能かつ一切合切を穿ち貫く超威力高性能SKILLである。技の名付け親はアルティナことテルセウス。元ネタは赤髭卿の数ある必殺技の一つ『ドラゴン・レイド』から。


・『鑑定』

 相手のレベルを瞬時に読むことが出来るSKILL。更に時間をかけて対象者を凝視すれば、ステータス、所持SKILL、称号や功罪、さらには現在のHP、MP、SPまで看破出来るようになる。その為、戦闘には非常に有効なSKILLであり、『鑑定』SKILL持ちにブラフは通用しない程である。が、取得条件が非常に困難で、人間種全体で見ても取得者は僅か。


・『念話』

 喉の構造から言葉を発することの出来ぬ魔物、魔獣種、龍種が意思疎通を行う際に使用するSKILL。ある程度の高度な頭脳を持っていなければ意味は無く、そういう意味でもある程度以上の上位種でなければ扱うことは出来ない。水中を始め、発声不能な状況でも会話可能であり、『念話』SKILL持ちであっても基本的には他人の会話内容を盗み聞くことは出来ないため、実はかなりの有用SKILL。ただし、『鑑定』SKILL並みに取得条件は困難で、亜人種にはそれなりに居るが、人族での習得者は少ない。『念話』可能距離は通常100メートル程度。熟練者は1キロメートルまで届くが、対象者の位置を正確に掴んでいなければならない。尚、受け手側の精神値が高ければ、煩い場合や煩わしい場合に遮断することも可能。



総評

 トゥケイオスの街を不死の軍団からハークと共に救い、レベルアップと共に功名も新たに取得した。また、主であるハークが2体目の従魔を得たことで、虎丸にも新たに妹分が出来たことになる。既にハークとの連携力は言葉すら必要の無い所謂以心伝心レベルにまで到達寸前であり、空の日毬に対して、地の虎丸として、これからも大いに活躍することであろう。




日毬〈NEW〉


種族:エレメントシルクモス(精霊蟲)〈NEW〉

性別:なし(精霊種への進化と共に性別の概念は消えた。元々の性別はメス)〈NEW〉

LV:36

攻撃力:19~126(通常時52)

防御力:51~77(通常時56)

魔導力:111~209(通常時209)

速度能力:40~185(通常時120)

精神力:78

最大HP(最大耐久力):52~98(通常時71)

最大MP(最大魔法力):201

最大SP(最大持久力):90

SKILL

 『同調能力シンクロニズム

 『変態トランスフォーメーション』〈NEW〉

 『蟲の知らせシックスセンス

 『風魔法の極者ストームマスター

 『土魔法の極者アイランドマスター』〈NEW〉

 『水魔法の極者ブルーマスター』〈NEW〉


称号

 ハーキュリースの守護精霊蟲〈NEW〉

功罪

 トゥケイオスの救い手〈NEW〉



・『同調能力シンクロニズム

 グレイトシルクワームどころか誕生する前の卵の時代から備えていた種族SKILL。この能力により親や同族から情報と共にある程度の記憶を受け継ぐ。それだけでなく、種族が異なっていても自身との共通点があれば、稀に心を通い合わせる助けともなる。


・『変態トランスフォーメーション』〈NEW〉

 グレイトシルクモスを始めとした高位の魔蟲種が持ち合わせる種族SKILL。大きさの他、日毬の場合には魔法特化の通常モードと、六枚の翅が大きくなる一方で身体がスリムになるスピード重視の飛行特化モードの2タイプへと魔力を消費して変化出来ていたが、エレメントシルクモスに進化したことにより、前脚一対が蟷螂を思わせる鎌状へと変化する近接戦闘モードへの形態変化も可能となった。これにより攻撃力、防御力、速度能力と最大HPの値が劇的に上下する。変化に要する時間は数秒程度。更に日毬のレベルが今以上に上昇すれば、防御特化である甲虫モードにも変化可能になる。

 因みに近接戦闘モードは肉食蟲モードでもあり、人間族の口に当たる口吻が形成され、食事も摂れるようになる。


・『蟲の知らせシックスセンス

 グレイトシルクワームなどの上位魔蟲種が本当に稀に発現できる種族SKILL。自分や、自身に深い関係を持つ存在に対して、不確定な未来、主に危機的状況予測を観測出来る。その能力の原理は『同調能力シンクロニズム』にあり、自身の意識の一部を切り離して周囲の精霊と同化させることにある。特に関係の深い相手には生霊に近い分け御霊わけみたまを形成することがあり、その身に降りかかる不幸を予測出来る他、様々な効力を与えることもある。

 ただし、このSKILLはレベルアップや成長と共に珍しくも性能が低下する傾向がある。これは幼体時代が満足に移動も適わない弱々しい存在であることに起因しているが、成体となり最早自身の意思で何処にでも自由に飛んでいける日毬は、距離的に近くなければ効果を及ぼせず、未来予測も短時間の危機的状況に限定される。


・『風魔法の極者ストームマスター

 風魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの風魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。速度向上や空中機動変化、防御などの援護用の他、隠匿性は高いが威力のやや低い攻撃から超強力な攻撃までも使いこなすことが出来る万能性を持つ。


・『土魔法の極者アイランドマスター』〈NEW〉

 土魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの土魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。土魔法は野外活動する際に便利な生活魔法が多く、サバイバルに非常に向いており、他は物理的な攻撃と防御SKILLを備えている。


・『水魔法の極者ブルーマスター』〈NEW〉

 水魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの水魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。水魔法はその殆どが生活用魔法で、直接相手を攻撃する魔法は上級まで皆無で、しかも2種しかない。その2種の攻撃魔法も加減が非常に難しい為、水魔法使いは創意工夫が無ければやっていけないと言われる。



総評

 ハーク2体目の従魔。陸の虎丸に対して、空の日毬。スピードと直接攻撃の虎丸に対して、飛行しながらの魔法攻撃を得意とする。ただし、種族SKILLである『変態トランスフォーメーション』によって形態をチェンジすることで、ある程度の接近戦をこなすことも可能。

 闘争本能ゼロとも言われるグレイトシルクワーム種がここまでのレベルにまで成長した例は過去に無く、従って、日毬は史上初の『エレメントシルクモス』である。様々な特有の種族SKILLを持ち合わせ、自身の苦手属性以外3種もの『極者マスターSKILL』を獲得しているが為に、その潜在能力は圧倒的でさえあり、殲滅戦に於いては他の追随を許さない程。ただし、親世代や先祖の記憶すら『同調能力シンクロニズム』によってある程度受け継いではいるものの、元々戦いを全く好まない種であったが故に戦闘経験というものが皆無に等しい。この辺りを主であるハークと姉貴分となる虎丸にて教育していく必要があるだろう。

 精霊種へと進化したことで虎丸と同じく、食事不要、睡眠不要、寿命無し、という存在ともなったが、殺されれば死ぬし、寝ようと思えば寝れるし、『変態トランスフォーメーション』に新たな形態が加わったことで食事も可能になった。精神面では永年ヒトと共に生活してきた記憶とユナの精神を受け継いでいる為か、幼い子供のような面がある一方、考え方はヒト族に非常に近い。

 因みに、移動速度は長距離・短距離共に虎丸には敵うべくもないが、飛行可能な日毬には障害物というものが存在しないため、これを考慮に入れると飛行特化形態の日毬が補助魔法を使いまくれば虎丸よりも時間的に早く目的地に到着出来ることが多くなる。ただし、今の虎丸はハーク達現パーティーメンバー全員を背に乗せても易々と運ぶことが可能だが、飛行特化形態の日毬は力も弱くなる関係でハーク一人程度しか運ぶことは出来ないし、速度にも大いに影響を及ぼす。更に現在はハークよりも一回り小さい程度から手のひらサイズまでにしか大きさを変更出来ないので、魔蟲独特の飛行方法、つまりは翅の動かし方の関係で乗せることは出来ず、足に掴まらせてぶら下げる格好での運搬のような形になる。




スウェシア


愛称:シア

種族:ジャイアントハーフ

性別:女

クラス:『戦士ファイター

LV:34

攻撃力:110(大槌+27)

防御力:110(鎧+18)

魔導力:36

速度能力:78(大槌-15)(鎧-15)

精神力:70

最大HP(最大耐久力):130

最大MP(最大魔法力):60

最大SP(最大持久力):125

SKILL

 『剛撃』

 『連撃』

 『剛乱撃』

 『剛連撃』

称号

 古都の武具職人

功罪

 トゥケイオスの救い手〈NEW〉



・『剛撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで威力を高めるSKILL。武術SKILLとしては単純なもので全ての戦士系クラスが最初に取得する。実は隠れた利点として、魔力でコーティングすることで一時的に武器の強度を高めているのだが、これに気付いているものはベテランでも少ない。


・『連撃』

 武器に魔力を込め、その直ぐ後ろで噴射装置の如く魔力を爆破し、攻撃速度を飛躍的に向上させるSKILL。使用し続ける時間と攻撃回数によって消費魔力が変わる。これも『剛撃』と同じ隠れた利点を持つが、やはり気付いているものはごく少数。


・『剛乱撃』

 『剛連撃』と非常に酷似したSKILL。ある意味劣化版とも言える。このSKILLは攻撃力と攻撃速度はそのままにコントロールをある程度手放しており、それが消費MP軽減に役立っている。それ故に精密な攻撃は出来なくなっており、ランダム、または決まった攻撃に近くなる。


・『剛連撃』

 名の通り『剛撃』と『連撃』を組み合わせたような武術SKILL。魔力を武器に込めて攻撃力を向上させた状態で『連撃』並みの速度で連続攻撃を仕掛ける。複合SKILLであるために消費魔力は高く、使用し続ける時間によって加速度的に増していく。最低でもレベル30にまで達した猛者にしか習得できないと言われており、強者の登竜門SKILLとも呼ばれる。が、シアは特訓の末にレベル29にて習得している。



総評

 トゥケイオス防衛戦で日毬、虎丸、ハークの次にスケルトンを撃破したシアは3レベル上昇している。ここまでいけば人間族の戦士としてはかなり破格な戦闘力を有していることになる。ハークとその従魔たちが異常とも言えるが、シアも実は隠れた実力者なのだ。今回の防衛戦にて、もし事前に『瞬動』を習得していたらもっと多くの人命を救えていたであろうと考え、更なる自身の成長を促すキッカケとなった。




アルティナ


本名:アルティナ=フェイク=バレソン=ディーナ=モーデル

性別:女

種族:ヒューマン

クラス:『魔道騎士マジックナイト

LV:29

攻撃力:67(小太刀+31)

防御力:66(小盾+5)(軽鎧+5)

魔導力:78(小盾+5)

速度能力:63(小太刀-6)(小盾-6)(軽鎧-5)

精神力:70

最大HP(最大耐久力):72

最大MP(最大魔法力):78

最大SP(最大持久力):66

SKILL

 『土魔法の達者マウンテンスターター

 『雷魔法の初級者エレクトロンノーヴィス

 『雷光の鞭ライトニング・ウィップ

 『電撃解放サンダー・パージ

 『剛撃』

称号

 モーデル王国第二王女、モーデル王国王位継承権資格者

功罪

 トゥケイオスの救い手〈NEW〉



・『土魔法の達者マウンテンスターター

 土魔法系統の初級、中級までの魔法を全て使うことが出来るSKILL。習得した中級魔法までに限り自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能。中級まで来れば、土魔法は攻防に援護、更には搦め手にさえ活用出来得る万能属性に近い魔法属性となり、使い勝手が大きく向上する。


・『雷魔法の初級者エレクトロンノーヴィス

 雷魔法系統の初級魔法を全て使用することが出来るSKILL。習得した初期魔法に限り、自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能となる。雷魔法は特に速度に優れ、発動してからの回避行動では間に合わぬほどである。防御行動も知識が有る無しで対処結果が別れる、使用者側にしてみれば攻撃偏重型の便利属性。それ故、補助の系譜に属する魔法は中級、上級になっても少ない。


・『電光の鞭ライトニング・ウィップ

 その名の通り、電撃の鞭を創り出しそれで対象を攻撃する魔法。襲い掛かる電撃鞭は上級者であれば自由自在に操作することが可能。雷魔法故に処理を施していない防具では役に立たず、リーチも長ければ欠点らしい欠点も無い為、相手にする場合は要注意魔法ともなる。


・『電撃解放サンダー・パージ

 雷魔法系統の中級魔法。自身の周囲に放電するカウンター系魔法。咄嗟の発動は熟練者でも難しいが、魔法使いにしてみれば貴重な近接用魔法である。自らの全方位に攻撃できるため、囲まれた際に有利。



・『剛撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで威力を高めるSKILL。武術SKILLとしては単純なもので全ての戦士系クラスが最初に取得する。実は隠れた利点として、魔力でコーティングすることで一時的に武器の強度を高めているのだが、これに気付いているものはベテランでも少ない。



総評

 トゥケイオスの街にて成り行き上とはいえ戦闘の指揮を経験し、功名も得たことで、図らずも自身の支持基盤を獲得することにもなった。レベルは2レベル上昇し、ソーディアンの街に入る前から目標としていたレベル30にもあと僅か。しかしながら、学ぶべきことはまだまだ多いとも考えている。




リィズ


本名:リィズ=オルレオン=ワレンシュタイン

性別:女

種族:ヒューマン

クラス:『騎士ナイト

LV:30

攻撃力:78(長巻+46)

防御力:75(長巻+3)(軽鎧+5)

魔導力:59

速度能力:74(長巻-17)(軽鎧-5)

精神力:68

最大HP(最大耐久力):80

最大MP(最大魔法力):73

最大SP(最大持久力):83

SKILL

 『剛撃』

 『連撃』

称号

 アルティナの友、ワレンシュタインの姫、獣人達の姫

功罪

 トゥケイオスの救い手〈NEW〉



・『剛撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで威力を高めるSKILL。武術SKILLとしては単純なもので全ての戦士系クラスが最初に取得する。実は隠れた利点として、魔力でコーティングすることで一時的に武器の強度を高めているのだが、これに気付いているものはベテランでも少ない。


・『連撃』

 武器に魔力を込め、その直ぐ後ろで噴射装置の如く魔力を爆破し、攻撃速度を飛躍的に向上させるSKILL。使用し続ける時間と攻撃回数によって消費魔力が変わる。これも『剛撃』と同じ隠れた利点を持つが、やはり気付いているものはごく少数。



総評

 ハークと同じく、遂にレベル30の大台に突入した。主であるアルティナより一足先に目標レベルまで到達したと言える。だが、アルティナ同様、まだまだ自分にはあらゆる面で足りないものがあると今回の事態にて痛感しており、生まれ故郷の面々や父親ランバート=グラン=ワレンシュタインとの再会が彼女たちの成長に、更なる拍車をかけることとなる。




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