第7話
「たった数日なのに久々にこの公園に来た気がするよ」
検査を終え無事に退院の許可が出た洋次は迎えに来てくれていた速水たちとともに公園へ来ていた。今日、ここへ連れてこられたのは何を隠そう事件の真相を暴きに・・・では無く流れたままになっていた宿題の続きだ。
「退院そうそうで悪いな。でもそろそろやっとかないと」
「わかってるよ。それにここのとこずっと寝てたからさ、ちょうど体を動かしたかったんだ」
「ところでどうだ?何か思い出したか?」
「いや、この辺までは出かかってるんだけどさ。そっからがなかなかで。速水の方は?」
「俺もだ。ただ後輩の話によるとどうも志々見の奴、俺が見たもう1人の他に仲間がいて3人で行動しているみたいでさ。防犯カメラに写ってた強盗は2人組らしいんだよ。あいつじゃないのか、それとも外にもう1人いたのか・・・」
「あの声が思い出せないんだよな俺も・・・」
悩んでいると力也が大きな声2人を呼ぶ。
「おい!早くしろよ。お前ら2人といいまだこない山口といい・・・」
「「あっ・・・」」
その瞬間2人は同時に声を上げる。
「何だよお前ら気持ち悪いな」
「いや、何でもないすぐ行くよ。これは少し面倒だな。洋次、話はこれが終わってからだ」
2人の顔が変わったことに首をかしげる冷に洋次が声をかける。
「あとで話すよ。ちょっと厄介なことになりそうだしな」
その後、遅れて来た山口も加わりふざけ合い小林に怒られながらもなんとか夕方にはやり終え、これから洋次の快気祝いでもするかと飯田が声をかけるが速水が今日は退院したばかりだから後日にしようと言ったこともあり珍しく早い時間に解散となった。
それぞれが帰路に着こうとバラバラになったところを見届けた洋次たち3人はその中の1人を追いかける。
「ちょっと来てくれ。お前に大事な話があるんだ」
そう言ってその人物を引き止め行き慣れた速水の家をと案内する。
「何があったのか俺達に話してくれないか?俺達ずっと一緒だったじゃないか」
なんのことだと相手はとぼけようとするが2人の目に押され声が少し掠れる。
「殴られた時、なんとなく聞いたことのある声だと思ってたんだけど今日、公園ではっきり思い出したよ」
「俺も後輩の話や自分で集めた話をつなげていくとさ、近い所まではいくんだ。でもはっきりしない。でもやっとわかったよ。なぁ何があったんだ」
「「山口」」
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